様々な業界の知識に精通した優秀な人ばかりが働いているイメージがある経営コンサルタント。顧客からのプレッシャーが強すぎてしんどいという噂もあります。
しかし、「炎上案件って本当にあるの?」「顧客から怒られることは多い?」など、経営コンサルタントに関して疑問を感じていませんか?
そこで今回は、
- 経営コンサルタントの仕事内容・働き方・給与は?
- 経営コンサルタントの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
- 未経験から経営コンサルタントになる方法
についてご紹介します。
経営コンサルタントに興味がある、転職したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
経営コンサルタントの仕事内容・働き方・給与は?
そもそも経営コンサルタントがどのような仕事で、どんな働き方をしているのかご存知ですか?はじめに、経営コンサルタントの「仕事内容」「働き方」「給料」についてご紹介します。
経営コンサルタントの仕事内容
経営コンサルタントの仕事は、クライアントの経営分析をして、企業競争の中で生き残るための方針、計画についてコンサルティングを行うことです。
経営分析とは、損益計算書や貸借対照表を使って会社の状態が「順調」なのか「状況が悪い」のか測定し、生産性や収益性、安全性などの観点から会社の状況を把握すること。経営コンサルタントは、経営分析の結果をもとに改善策を提案して、企業の経営方針の策定に関わっていきます。
また、経営コンサルタントは、顧客の中長期計画、戦略立案など企業の全体的なコンサルティングから、場合によっては人事、会計、法務、IT技術など専門的な分野のコンサルティングまで対応します。
クライアントの問題分析を行って戦略を立て、クライアントが施策を実施するため、プロジェクトチームを立ち上げて遂行することも多いです。
経営コンサルタントの働き方!休日や残業は?
経営コンサルタントの働き方は、クライアントのスケジュールに合わせるため、勤務時間や休日がプロジェクトごとに流動的です。
例えば、外資系企業と取引をしている場合は、海外の時間に合わせて深夜や休日にオンラインや電話で打合せをすることも。平日にも通常通り仕事をすることが多いため、自然と労働時間が増えてしまい、規則正しい勤務時間や休日はなかなか望めません。
その代わり担当している案件の終了後にはまとめて休暇をとり、思い切りリフレッシュする人が多いです。
経営コンサルタントの給与は?
経営コンサルタントの年収は平均622万円と、多くの職業の中でもかなりの高水準。ボリュームゾーンは400~500万円の18%ですが、なんと1,000万円以上の人が11%もいます。クライアントの業績に大きく影響を持つ仕事のため、成果の出せる経営コンサルタントは高い給与水準のことが多いです。
参考:コンサルタントとはどんな職種?仕事内容/給料/転職事情を解説【doda職種図鑑】
経営コンサルタントの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
クライアントに合わせて昼夜を問わず働く経営コンサルタント。一体どのような1日を過ごしているのでしょうか?今回は経営コンサルタントの1日の流れを解説しながら、「やりがい」「苦労」についてご紹介します。
経営コンサルタントの1日の流れ
ある経営コンサルタントの1日の流れを見ていきましょう。
9:00 | マーケット情報収集 |
11:00 | 競合の事例調査 |
12:00 | ランチ |
13:00 | 移動、クライアントとのキックオフMTG |
18:00 | マネージャー以下での社内MTG |
19:00 | 社内の勉強会に参加 |
20:00 | 情報まとめ、資料作成 |
21:00 | 退社 |
朝に出社したら、まずは新しく開始したプロジェクトに向けて市場調査を行います。担当するのが初めての業界なので、国内競合の取り組みも調査。自分で調査できることには限界があるため、調査会社にもリサーチを依頼します。昼食後はクライアントと一緒にキックオフミーティングを実施。
キックオフミーティングとは、クライアントと一緒にこれから始まるプロジェクトの概要、今後の進め方を確認する会のことで、開催することでチーム一丸となって取り組んでいくための気合も入ります。
自社に戻ってから、マネージャー以下のメンバーで、今後のプロジェクトの進め方について内部でミーティングを実施。業務の合間に社内の勉強会にも参加しつつ、明日朝イチでマネージャーに報告するために資料をまとめます。まだプロジェクトも立ち上がったばかりで繁忙期ではないため、21時には終業です。
経営コンサルタントのやりがいは「常に成長意欲を刺激されること」
経営コンサルタントのやりがいは、常に成長意欲を刺激されること。
初めての業界、初めてのお客様との案件に取り組むためには、短期間で圧倒的な情報量、知識をインプットしなければなりません。時には寝る時間を惜しんで知識を身に付けつつ、ベテランコンサルタントとも対等な立ち位置でディスカッションを繰り返すことになります。
例えば、「お客様の現行業務のあるべき姿はどんなものか?」を考える場合、経験の浅いコンサルタントは仮説の構築に時間がかかってしまうことが多いです。一方、ベテランコンサルタントからの少しの問いかけがあれば、圧倒的に短時間で良い仮説を導き出せるケースも多々あります。
ベテランコンサルタントと直接議論を交わすことで自分の能力不足を実感し、「もっと成長したい」と強い成長意欲を感じることで日々の成長も加速するものです。経営コンサルタントは以前の自分と比較して成長を実感することで、さらにやる気が出るという繰り返しで、どんどん成長できます。
経営コンサルタントの苦労は「激務で体調管理が難しいこと」
経営コンサルタントの苦労は、激務で体調管理が難しいこと。
経営コンサルタントの仕事は、繁忙期かどうかにかかわらず常に残業が多いです。自分が成長するために積極的に残業することも多いですが、一方で体力勝負な働き方で体調を崩してしまう人もたくさんいます。若くて体力があるうちは何とか働き続けられても、年齢を重ねていくうちに、気づけば身体も無理がきかない状態に。
経営コンサルタントとして働くには、経験を積んでいくことで、短期間でしっかり成果を出せる実力を身に着けていく必要があります。
未経験から経営コンサルタントになるための方法
ここからは未経験から経営コンサルタントになるために「向いている人の特徴」「転職するための心構え」「転職テクニック」を解説します。ぜひ転職を検討中の方は参考にしてみてくださいね。
経営コンサルタントに向いているのは「チームで成果を挙げるのが好きな」人!
経営コンサルタントに向いているのは、チームで成果を挙げることに喜びを感じられる人。
経営コンサルタントはプロジェクトを立ち上げて、チームで案件に取り組むことが多いものです。様々なバックグラウンドを持ったメンバーが一緒になって同じゴールを目指して取り組むと、自分の視点にない意見もたくさん出てくるため、常に知的好奇心を刺激されます。
また、厳しい納期で取り組む中でも、同じゴールを目指す仲間と一緒だと考えると心強い気持ちで向き合えるもの。常にチームメンバーから刺激を受けたい人、チームで同じゴールを目指したい人には、経営コンサルタントはチャレンジしがいのある仕事です。
経営コンサルタントへ転職するための心構え
経営コンサルタントに転職するためには、常にプロフェッショナルとして振る舞うことが大切です。
特にクライアントに対しては、しっかり成果を出さなければなりません。経営コンサルタントは、細かいタスクを納期までに仕上げることではなく、そのタスクの結果何を目指しているかを意識して成果を出すことが求められます。
経営コンサルタントにとって大事なのは、実際の労働時間ではなく、成果を出せたかどうかです。プロフェッショナルの思考でしっかり成果を出していくことが求められます。
経営コンサルタントへ転職するための志望動機・自己PRの書き方
経営コンサルタントには、高度なコミュニケーション能力が必要です。社長や役員など経営者との会話が多くなるため、表面的に会話が円滑だということだけではなく、本質的にクライアントの問題点を見出し、一緒に議論できるスキルが求められます。
例えば、「おいしい料理が作れない」という問題に対して、「どうしたらおいしい料理が作れるか?」を考えるのが基本的な問題解決のための思考です。
それに加えて、「そもそもおいしい料理とはどんな料理?」「自分で作らないとダメ?プロの料理をテイクアウトするのはどうか?」など議論を深めていき、顧客が本当に求めるものやベストな解決方法を探していくことが本当のコミュニケーションです。
高度なコミュニケーション能力を持っていることをアピールして、経営コンサルタントとしての魅力的な志望動機や自己PRを作成しましょう。
まとめ
今回は経営コンサルタントについて仕事内容から転職方法まで解説してきました。経営コンサルタントは転職後も常に自己研鑽が必要な厳しい仕事です。
プライベートの時間も勉強に費やせる、チームでやりがいのある仕事に取り組みたいという方は、経営コンサルタントにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。良い転職活動ができることをお祈りしております!