病院訪問規制の強化やネットの普及などにより、将来性が不安視されるMR。将来の不安から転職を検討している方も多いのではないでしょうか。そこで、よく選択肢に上がるのは、同じ医療業界の医療機器営業。
しかし「本当に医療機器営業に転職できる?」「給料は下がる?」など医療機器営業に関する疑問をお持ちではないですか?そこで今回は
- MRからのリアルな転職事情!医療機器営業への転職はあり?
- MRと医療機器営業の違い
- MRから医療機器営業に転職するための方法
についてご紹介します。医療機器営業に興味がある、転職をお考えの方はぜひ最後までご覧ください。
MRからのリアルな転職事情!医療機器営業への転職はあり?
MRからのリアルな転職事情は一体どのようなものでしょうか。ここではMRから医療機器営業へ転職はありなのか、「将来性」や「メリット」をご紹介します。
MRからの転職先ランキングで医療機器営業は2位
大手転職サイトdodaの調査による、MRから転職した人の転職先ランキングをご紹介します。
1位 | MR | 27% |
2位 | 医療機器営業 | 16% |
3位 | IT・WEB業界の営業 | 7% |
参考:MRとはどんな職種?仕事内容/給料/転職事情を解説 … – DODA
ランキングを見ると、MRからの転職先でもっとも多いのは同じMR職。次いで、医療機器営業が2位となっています。そして医療機器営業と3位にランクインしたIT・WEB業界の営業とを比較すると、倍以上の差があると分かりました。
実際、MR経験者はすでに医療知識があるため、医療機器メーカーや医療機器の専門商社に歓迎される傾向があります。また知識があると転職してからすぐに営業として活躍できる点も魅力的。
企業からの需要に加え、働きやすさもあるので、MRからの転職先として選ぶ方が多いです。
医療機器業界の将来性
ここで医療機器業界の将来性をみるために、MRが携わる医薬品業界と比較して見ていきましょう。まず医療機器業界に焦点を当ててみると、高齢化社会の影響などで需要が増加し、右肩上がりで拡大しています。
一方、医薬品業界を見てみると、マイナス改定やジェネリック医薬品の台頭が原因で、市場が縮小。さらに、大手製薬会社ではリストラが相次ぎ、早期退職の募集を行うなどMR業界が厳しい状況にあります。
従って、MR業界に危機感を覚えた片方が医療機器営業に転職する傾向もあり、市場拡大による求人数も増加。リストラの危険を常に感じるMRに比べて、医療機器営業は将来性があると言えるでしょう。
参考:メディカル業界マーケットレポート(2021年10月発行)|doda中途 …
MRから医療機器営業に転職するメリット
MRから医療機器営業への転職は「中途採用にも関わらず優遇される」といったメリットがあります。
MR経験者は、「医療分野の基本的な知識がある」「病院内での立ち振る舞いができる」ため、企業は即戦力として転職後すぐに実務へ起用可能。医師を相手とする特殊な営業スタイルにも対応できるため、企業に優遇される傾向があります。
また転職者からみても、前職の人脈を活かしたり、間近で医療機器営業の仕事を目にしイメージできたりしているため、非常に働きやすいです。MR経験が転職する本人も、転職先にも活きるのはギャップを感じにくいメリットがあります。
MRと医療機器営業の違い
MRと医療業界営業にはどのような違いがあるかご存知ですか?そこで「仕事内容」「働き方」「給与」の違いについて解説します。
MRと医療機器営業の仕事内容の違い
MRと医療機器営業の仕事内容の違いは、「営業活動があること」と「手術の立ち合いがある」の2点です。
MRは、医薬品に関する必要な情報を提供する仕事で、実は営業活動がありません。一方、医療機器営業では、文字通り営業活動を行います。
医療機器営業は、医師の要望にマッチした医療機器を提案し、販売するのが主な仕事内容です。また、扱う医療機器によっては、医師に使い方のレクチャーやアドバイスのために手術に立ち合うことも医療機器営業の大事な仕事です。
MRと医療機器営業の働き方の違い
MRと医療機器営業の働き方の違いは「夜間や休日に呼び出される可能性がある」「転勤が少ない」の2点です。
外科手術に関する医療機器を扱う場合、交通事故などの緊急手術に立ち会うために夜間や休日に関係なく呼び出されることがあります。
また、医療機器営業は医師との信頼関係が重要なため、転勤をあまりさせない企業が多いです。
医師の都合に合わせて訪問するため、労働時間が不規則なことや年間休日数はMRとあまり変わりませんが、「緊急対応がある」「転勤が少ない」という違いがあります。
MRと医療機器営業の給料の違い
MRの年収と医療機器営業の年収を比較してみましょう。
MR | 医療機器営業 |
732.6万円 | 512万円 |
一般的にMRから医療機器営業に転職すると年収が下がるといわれています。しかし、医療機器営業は年収にインセンティブが占める割合が大きく、個人差があります。
MRから転職して実績を上げ、MRの時よりも年収が上がる人もたくさんいます。
参考:MRとはどんな職種?仕事内容/給料/転職事情を解説 … – DODA
参考:医療機器メーカーの営業とはどんな職種?仕事内容 – DODA
MRから医療機器営業に転職するための方法
ここからはMRから医療機器営業に転職するための「手段」「志望動機の伝え方」「面接のコツ」をご紹介します。転職を検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね。
MRから医療機器営業に転職するための手段
一般的に、MR経験が3年以上ある人は医療機器営業に転職しやすいといわれています。転職するための具体的な手段をご紹介します。
医師など医療関係者からの紹介
1つ目は、医師などの医療関係者からの紹介で転職する方法です。MRで培った人脈の中に、懇意にしている医師がいる方もいるでしょう。
つながりのある医師から医療機器メーカーを紹介してもらったり、医療機器メーカーや商社の知り合いから社員紹介制度を通じて紹介をもらう方法があります。
転職エージェント
2つ目は転職エージェントを利用して転職する方法です。転職エージェントでは、あなたにピッタリの企業の紹介だけでなく、給料の交渉も行ってくれます。
MRから転職する場合、年収が下がることがネックになる方がほとんどです。そこで、転職エージェントを利用すれば、自分では難しい、給料交渉を行うことにより納得できる年収を得ることができます。
医療業界に詳しいアドバイザーが在籍している転職エージェントを選び、一度相談してみてはいかがでしょうか。
MRから医療機器営業に転職する時の志望動機の伝え方
MRから医療機器業界に転職する時の志望動機のポイントは、「なぜ転職するのか?」という動機を明確にすること。つまり、自分にとってMRで実現できないことが、医療機器営業として働くことにより実現できるかを書くことです。
実現できることを考えるには、MRの経験から見て、医療機器営業の「どこに魅力を感じるのか」「成長できそうと感じるのはどこか」を考えてみましょう。
MRから医療機器営業に転職するときの面接のコツ
面接のコツは「自分で想定される質問に対し、台本を作り徹底的に練習すること」です。
よく面接で聞かれる質問は「これまでの経歴」「転職理由や志望動機」「入社後の目標」などがあります。聞かれそうな質問に対して、具体的なエピソードを入れながら回答を用意すると良いです。
どのようにアピールすれば良いか不安な方は、転職エージェントのサポートを利用して、面接で回答する内容のアドバイスや模擬面接で練習して自信をつけましょう。
まとめ
当記事では、MRから医療機器営業への転職について解説しました。簡単にまとめると
- MRから医療機器営業への転職は大いにあり
- 年収は下がる可能性があるが、インセンティブにより年収アップも可能
- 3年以上のMR経験者は転職しやすい
となります。医療機器営業はやりがいも将来性もあり、チャレンジしがいのある職種です。興味がある方は、ぜひ当記事を参考に検討してみてはいかがでしょうか。