「もう公務員を辞めたい」「公務員から転職して他の仕事がしてみたい」と悩んでいませんか?人間関係や仕事へのモチベーションなど、さまざまな理由で辞めたいと考える方はいらっしゃいます。
現に、総務省の「令和元年度 地方公務員の退職状況等調査」によると、離職者128,869人中約35%にあたる、44,979人の方が普通退職。このように意外と退職する公務員の方が多いことがわかります。
しかし「せっかく公務員になれたのに辞めて良いのだろうか」「安定した公務員を捨てるのはもったいないのではないか」と辞めたいと思いながらも、さまざまな迷いが生じる方もいるでしょう。
そこで、当記事では、公務員を辞めたいと悩んでいる方に向けて『公務員を辞めるメリット、デメリット』や『公務員を辞めて、転職するときのポイント』について解説します。ぜひ最後までご覧ください。
公務員の仕事を辞めたい理由あるある
公務員を辞めたいと感じた時、なぜ辞めたいのかをしっかり考える必要があります。
ここでは、よくある理由の『組織風土が古い』『理不尽なことが多い』『モテベーションが上がらない』についてご紹介。あなたにも当てはまる理由があるのではないでしょうか。
古い組織風土から抜け出したい
1つ目は、『組織風土が古い』ことです。組織は年功序列。上司のやり方は昔のままで、非効率な仕事をしている部署も多いでしょう。
例えば、いまだに紙ベースのやりとりが中心で、1つの書類で、直属の上司から上役の上司まで、何人ものハンコを貰う必要があります。
「無駄だな」と思っても、新しいやり方や変化を受け入れてもらえない傾向があるので、古い組織風土から抜け出したいと考える方も少なくありません。
理不尽なことが多くストレス
仕事で理不尽さを感じている公務員の方がたくさんいます。例えば、役所の窓口では『何を言いたいのかよくわからない人』『しつこくクレームをつけてくる人』などの対応をしなければいけません。
民間企業では、いきすぎた行為をしてくる人に対して、「営業妨害だ」といえますが、公務員は営利目的ではないので、それは不可能。
どんなに理不尽に感じても、丁寧に対応することにストレスを感じる方もいます。他にも、上から降りてきた決定事項がおかしいと感じても、絶対に従わなければならない理不尽さを感じている方も多いです。
仕事にモチベーションが上がらない
公務員の仕事は民間企業と違い、「売上をアップさせる」などの目標を持ちにくい仕事です。結果を求められないことは、一見気楽に見えますが、モチベーション維持が難しい場合があります。
「自分が一生懸命やらなくてもいいや」とやりがいを感じられない方もいるでしょう。
また、自分の頑張りが給料に反映されにくいため、「何のために頑張っているかわからない」と仕事のあり方について疑問を感じる場合もあります。このようにモチベーションが上がらないことは、退職を考える理由の1つです。
公務員の仕事を辞めるべきかの判断基準
あなたが、いくら公務員を辞めたいと感じても「簡単に決めることはできない」と感じているでしょう。
公務員になるために、長い時間をかけて勉強し、難関の公務員試験を突破したのですから、そのように思うのは当たり前です。
そこで、公務員を辞めるべきか判断するために『公務員の仕事を辞めるメリット、デメリット』を把握し、『あなたはどのような人生を生きたいのか』を考えてみましょう。
公務員を辞める2つのメリット
公務員を辞めるメリットはこちらです。
- 自分の頑張り次第で収入が上がる
- 将来の可能性が無限に広がる
それぞれ詳しくみていきましょう。
自分の頑張り次第で収入が上がる
公務員から民間企業に転職すると自分の頑張り次第で収入が上がる可能性があります。民間企業では経験を積み、実績が評価されれば、それに見合う昇給や昇進ができる企業が多いです。
年功序列で、頑張っていてもほぼ横並びの公務員とは大きく異なります。自分の実力で年収を上げたい方にとっては大きなメリットです。
将来の可能性が無限に広がる
公務員を辞めると将来の可能性が無限に広がります。公務員は程度の差はあれ、新人でも年配の職員でも業務内容に大きな差はありません。
また、生涯年収もある程度予想がつき、定年までどの公務員も同じようなレールを進んでいきます。一方、公務員を辞めると民間企業に転職のほか、独立など無限に選択肢は広がります。
自分のスキル次第で、キャリアアップもフリーランスなどの柔軟な働き方も可能。公務員という枠に窮屈さを感じている方にはメリットになります。
公務員を辞める2つのデメリット
一方、公務員を辞めるデメリットはこちらです。。
- 安定を捨てることになる
- 社会的信用が低くなる可能性がある
それぞれどのようなことか解説します。
安定を捨てることになる
公務員は以下の面で安定しています。
- 倒産しない
- リストラがない
- 毎年昇給する
- 給料の未払いや遅延がない
- 休暇制度、福利厚生が充実している
どれほどの大手企業でも、公務員ほど確実な安定はあり得ません。特に、倒産しない、リストラがないのは、公務員特有のもの。
そのため、将来のマネープランも立てやすいでしょう。安定した生活に重きを置く場合『安定を捨てること』は公務員を辞める1つのデメリットです。
社会的信用が低くなる可能性がある
公務員は終身雇用や安定した給料が保障されているため、住宅ローンなどローンを組む枠が大きくなります。一方、民間企業に転職したばかりだと、ローンの審査に通りにくくなる場合もあります。
そのため、社会的信用が低くなる可能性があるのは、公務員を辞めるデメリットです。
自分がどのような人生を生きたいのかが大事
公務員であろうが、民間企業に勤めていようが『自分がどのような人生を生きたいのか』が大事。アップルの創始者であるスティーブ・ジョブスは、次のような言葉を残しています。「時間は限られているのだから、誰かの人生を生きて無駄にしてはいけない。
こうあるべきだという既成概念に囚われる事は、他の人間の考えに従って生きているのと同じだ。大事なのは自分の心に素直になること。」ですから、世間の「公務員になれたのにもったいない」という言葉は、気にしないでください。
もし安定した生活が優先なら公務員を辞めなくて良いですし、「このままじゃ嫌だ」と思うなら、辞めて新しい仕事にチャレンジしても良いでしょう。あなたの人生は、あなただけのもの。自分がどうしたいのかをじっくり考えましょう
公務員の仕事を辞めて転職するときのポイント
公務員から転職を考えている方は、学生時代から公務員を第一希望とし、就職活動を経験していない方も多いでしょう。
そのため、いざ転職活動をしようと思ってもどのように行動して良いかわからない方もたくさんいます。そこで、公務員から転職するときのポイントをご紹介します。それは、以下の3つ
- 自分がどのような仕事をしたいか考える
- 在職中から転職活動を始める
- 転職エージェントを活用する
それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
自分がどのような仕事がしたいか考える
まずは、「自分がどのような仕事をしたいのか」を考えましょう。営業など具体的にやりたい職種が思いつかなくても大丈夫。例えば、以下のような思いでも良いので、書き出してみてください。
- 収入を上げたい
- いつか独立したい
- 専門職につきたい
このような、漠然とした内容で構いません。そこから、頑張り次第で収入が上がる職種は何かなど、掘り下げて行くことができます。
なぜ、「どのような仕事をしたいのか」を考えて欲しいかというと、あなたが、仕事で情熱を持てるものは何か見つけたいからです。
転職する際、「なぜ安定した公務員を捨てて転職したいのか」を採用担当者は必ず疑問に思います。その疑問を払拭するには、「この仕事がしたい」「この会社に入りたい」という熱意が必要。
そのため、自分がどのような仕事がしたいのか、考えることが重要です。もし、やりたいことが分からないなら、見つかるまで辞めない方がいいでしょう。
在職中から転職活動を始める
2つ目は、在職中から転職活動を始めることです。公務員は、雇用保険がないので失業手当を受けることができません。
その代わり退職手当をもらうことができますが、毎月の収入がなくなることは、想像以上に不安を煽ります。また、転職市場では空白期間を作ることは不利になるので、必ず在職中から転職活動を始めましょう。
転職活動を始めてみると、公務員の良さに気づく場合もあるので、迷っているときに求人をリサーチしてみたりすることも1つの手です。
転職エージェントを活用する
3つ目は、転職エージェントを活用することです。今まで、公務員一本できた方は、民間企業のことや、転職活動のことがあまり分からず、どうしたら良いか不安を覚えるでしょう。
そこでぜひ活用してほしいのが、転職エージェントです。転職エージェントを使うメリットはこちら。
- あなたに合う民間企業を紹介してくれる
- 応募書類や面接のアドバイスがもらえる
- スケジュール調整など全面的にサポートしてもらえる
このようなメリットがあり、初めての転職活動でもスムーズに行うことができます。
無料で簡単に登録ができるので、働きながらだと時間が取れるか心配な方も安心して転職活動を始めましょう。
まとめ
当記事では、公務員の仕事を辞めたい方に向けて、『公務員を辞めるメリット、デメリット』や『転職するときのポイント』をご紹介しました。あなたに伝えたいことはたった1つ!『自分がどのような人生を生きたいのか』大事なのは、これだけです。人生の正解はあなたの中にしかありません。公務員を辞めるのか、続けるのか、どちらにしても自分の気持ちに素直になって考えてみてください。この記事があなたの悩みを解消するきっかけになれば幸いです。