「現在52歳で、早期退職を検討中です。50代半ばで退職した方はいませんか?後悔はありますか?良かったことや退職して分かったことなどあれば教えてください。もう働きたくない気持ちもありますが、その後の生活に不安もあります。このまま今の仕事を続けた方が良いでしょうか?」
こちらは、退職を迷っている50代男性の質問です。この方のように、「仕事を辞めたいけど不安。経験者の話を聞きたい」という方はとても多いのではないでしょうか。そこで今回は
- 50代で早期退職した人が後悔している理由・後悔していない理由
- 50代で早期退職すると後悔してしまう人
- 50代で早期退職した人のその後とは?
- 50代の早期退職で後悔しないための準備
についてご紹介します。退職後の生活が不安な方や、後悔するのが怖い方はぜひ最後までご覧ください。
50代で早期退職した人が後悔している理由・後悔していない理由
「50代で退職して後悔しないか不安」仕事を辞めたくても、心配や不安で迷ってしまうのは当たり前です。そこで、実際に早期退職した人の声が聞きたいと思いませんか?身近にそんな人がいればいいですが、あまり身近にいないものです。
ここからは、実際に50代で仕事を退職した人の「退職したきっかけ」「後悔している理由」「後悔していない理由」をご紹介します。
50代で退職したきっかけ
50代で退職した人はどのようなきっかけがあったのでしょうか。早速みていきましょう。
「もう働くことに疲れてしまった」
「職場の雰囲気や人間関係に馴染めなくなった」
「上司との折り合いが悪く精神的に追い詰められた」
「よくわからない降格を言い渡された」
「会社の業績が悪く先行きが不安だったので」
仕事を辞めたい理由は人それぞれです。若いうちなら「転職してキャリアアップしたい!」と新しい挑戦のために退職することもあったでしょう。しかし、50代では体も無理が効かなくなり、焦りやこれからの不安などネガティブな理由で退職を考える方が多いです。
50代で早期退職して後悔した人の理由
あるアンケートでは、約40%の方が、「早期退職して後悔している」と回答しています。実際に50代で退職した人は、意を決して退職を選んだはず。後悔している理由にはどのような理由があるのか、実際の声を見てみましょう。
「退職して半年経っても未だに再就職できない」
「金銭的に生活が苦しい」
「何もすることがなくて生きがいがない」
後悔している方は、再就職にしろ、金銭面にしろ退職前に「想像していたものと違った」という部分が大きいようです。
50代で早期退職しても後悔していない人の理由
一方、50代で早期退職をして、後悔していない方もたくさんいます。どうして退職して良かったと感じているかみていきましょう。
「ストレスから解放された!もっと早く辞めれば良かった」
「転職して給料は下がったが、社内の人間関係も良く楽しい」
「預金と資産運用で生活しようと前から準備していたから」
後悔していない理由をみると、圧倒的に心が楽になったという方が多いです。これまで頑張って働いてきた分、ストレスのない生活に幸せを感じるのでしょう。
50代で退職すると後悔してしまう人
どのような方が50代で退職すると後悔するかご存知ですか?実は、後悔する人には、「退職後にやりたいことがない」「楽観的に考えている」「十分な資産、貯金がない」という3つの傾向があります。それぞれ詳しく解説しますので、あなたは50代で退職しても大丈夫かチェックしてみましょう。
退職後にやりたいことがない
退職後にやりたいことがない方は、早期退職すべきではありません。なぜなら退職後にやりたいことがない場合、例えば転職しようとしても、次の転職先をうまく決めることができないからです。
仮に、転職先が見つかったとしても「こんなはずじゃなかった」「給料が低すぎる」など不満が大きくなり後悔することになるでしょう。
やりたいことは、仕事以外のことでも良いです。目的がなく退職してしまうと「せっかく時間があってもやることがない。生きがいがない」となる可能性があります。
退職してもなんとかなるだろうと楽観的に考えている
「失業手当と貯金でなんとかやれるだろう」
「退職しても、アルバイトすればいいだろう」
と、なんとかなると楽観的に考えている方は非常に危険です。50代の方はこれから病気になるリスクもありますし、想像以上に出費が多くなる可能性もあります。また、転職するにしても50代の転職は簡単ではありません。根拠のない自信は、後悔する最大の原因です。
十分な貯金や資産がない
退職してもある程度生活できる十分や貯金や資産がない方は、早期退職しないほうが賢明です。何度も言いますが、50代ではすぐに次の仕事が見つかるとは限りません。
また、貯金をすり減らしながら生活することは、思っている以上に不安になるという声も聞きます。退職しても生活できるか貯金額などしっかり把握しておきましょう。
例えば夫婦2人で生活するには、月平均約22万円必要と言われています。55歳で退職したとして、65歳の年金受給までの生活費は「22万円×12ヶ月×10年=2640万円」。急な病気や冠婚葬祭などの出費も考えると最低でも2700万円は欲しいところです。
50代で早期退職した人のその後とは?
50代で退職した人は「セミリタイヤする」「転職する」「独立・起業する」などの選択肢があります。ここからは、それぞれの選択肢を選んだ方の「その後」をみていきましょう。
セミリタイアした人
セミリタイアは、投資やアルバイト・在宅ワークなどで最低限の収入を得ながら、貯蓄を使い生活する生き方です。早期退職を考えている方にとって理想的な選択肢の1つです。セミリタイアした方はどのような生活を送っているのでしょうか。まずは、ポジティブな意見からみてみましょう。
自由な時間や心の余裕と、働き方のバランスが良いようです。一方、困っていることはあるのでしょうか。
やはり、想像以上の出費があることで、お金の心配があるようです。セミリタイアを選択するためには、相当な準備が必要ですね。
転職した人
今のモチベーションが上がらない仕事から、思い切って転職に踏み切る選択肢もあります。転職した方のその後に迫ってみましょう。
「50代の転職は厳しい」とよくいわれますが、転職エージェントなどを利用し、これまでの経験やスキルを活かして待遇の良い会社へ転職している方もたくさんいます。また介護など人手不足の業界では、50代でも活躍している方が一杯。未経験でも、新しいことにチャレンジしたい方におすすめです。
しかし一方では、
という声も聞きます。転職する場合は、在職中から転職に向けて準備することが、成功のコツです。
個人事業主として独立した人
これまでの経験や技術、資格などを生かして、個人事業主として独立する方もいらっしゃいます。飲食店やネットビジネス、フリーランスのセミナー講師など、自分の力で人生を切り開く魅力があります。
など、「働くことは生きがいだ」と自分の人生を会社員時代よりも楽しんでいるようです。
しかし、独立すると「明日はどうなるかわからない」という不安が付き纏うのも現実。
というネガティブな声もあります。独立は順調に事業が成功する保証がないため、安易に独立することは、おすすめできません。独立する場合は、事業計画や準備をしっかりしておきましょう。
【番外編】 退職を思いとどまった人
「たくさん悩んだが、子どもがまだ大学生なので辞められなかった」
「転職をさがしてみたが、良い仕事がなかった」
など退職を思いとどまった方もたくさんいます。退職をしなかった方は、結果的に「辞めなくて良かったな」と感じる方がほとんどだそうです。
今の職場に残る選択肢をとる方は、基本的にまだ働かないといけない状況だったり、経済的な不安が大きい傾向があります。その場合は、リスクのある退職・転職を選ばずに、むしろ「退職しない」方が安心して生活できるでしょう。
50代で退職しても後悔しないために準備しておくこと
早期退職しても後悔しないためにはどうすれば良いのでしょうか?それは、きちんと退職後の準備をしておくことです。最後に、50代で退職しても後悔しないために準備することを3つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
お金の計画を立てる
1つ目はお金の計画を立てることです。お金の不安があるかぎり、仕事を辞めることはできません。きちんとお金の計画を立てて貯金しておきましょう。
まず、計画を立てるには入ってくるお金と出ていくお金を把握することからはじめてください。
はじめに資産と収入について
貯金はどのくらい?
退職金は出る?
年金はいつから、いくらもらえる?
株の配当や個人年金など退職しても入ってくるお金はある?
続いて支出について
1ヶ月の生活費はいくら?
退職後の社会保険と税金はいくら?
家のローンや子供の学費はあといくらある?
その他考えられる出費は?
など現状を理解し、「最低限お金がいくら必要か」「再就職・アルバイトするとしたらいくら必要か」「あといくら貯金があれば仕事を辞められる?」などシュミレーションしましょう。
退職後の生き方や働き方を決める
50代は人生の折り返し。まだまだ人生は長いです。退職後どのような生き方や働き方をするのかきちんと考えておきましょう。
退職後、あなたは自分の人生を楽しむために、どのような生き方をしたいのでしょうか?
「自分の趣味に没頭しながら、イキイキ暮らしたい」「旅行しながら、暮らしたい」「もう一度仕事に夢中になりたい」など、どんなことがあなたをウキウキワクワクさせるのか、自分に問いかけてみて下さい。
ゆるく働きながらプライベートを充実させるも良し、完全に引退するも良し、はたまた新しい仕事に挑戦するのも良いでしょう。本来、仕事とは生きがいであるべきです。楽しく生きられる生き方や働き方は自分にとってなんなのか、あなただけの正解を見つけましょう。
家族とよく話し合っておく
家族がいる場合、早期退職するには家族の理解も必要です。大事なことを1人で決めてしまうと、たとえ家族に迷惑が掛からなかったとしても、大きく信頼を失うことになるでしょう。
今の退職を迷っている状態で、家族によく相談し、話し合っておくことをおすすめします。
まとめ
今回は退職を迷っている方に向けて、「早期退職して後悔している理由」「後悔してしまう人の傾向」「退職して後悔しないための準備」などについて解説しました。きちんと準備した上で退職を決めるかどうかが後悔しないポイント。ぜひ当記事を参考にしてみてください。
また、「仕事疲れたな。辞めたい時はどうしたら良いんだろう」とお悩みの方には、仕事を辞めたい時の選択肢ややるべきことを解説した記事がおすすめです。ぜひこちらもご覧ください。