段取り良くてきぱきと仕事をしているイメージがある看護師。資格があるから職にあぶれなくて安心という声もあります。
しかし、「お給料は高い?」「夜勤は大変?」など、看護師に関して疑問を感じていませんか?
そこで今回は、
- 看護師の仕事内容・働き方・給与は?
- 看護師の1日の流れ・やりがい・苦労とは?
- 未経験から看護師になる方法
についてご紹介します。
看護師に興味がある、転職したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
看護師の仕事内容・働き方・給料は?
そもそも看護師がどのような仕事で、どんな働き方をしているのかご存知ですか?はじめに、看護師の「仕事内容」「働き方」「給料」についてご紹介します。
看護師の仕事内容
看護師の仕事は、医師の診察結果に応じて治療のサポートを実施し、病気や怪我をしている患者さんの看護を行うことです。具体的には、
- 医師の診察補助業務
- 入院患者さんの介助業務
- 救急センターでの看護業務
- 手術室での補助業務
などが挙げられます。
具体的には、点滴や注射、食事や排尿の介助、検温や脈拍などのバイタルチェックなど、患者さんのサポートに幅広く対応。小さな子どもや高齢者など様々な人を相手にしなければならないため、医療的な専門知識だけでなく、コミュニケーション能力や対人スキルも必要です。
看護師の働き方!休日や残業は?
看護師は比較的残業が多い仕事です。看護協会の調査によると、約8割の人が残業しており、ボリュームゾーンは月6時間以下の28%と、一見あまり残業時間が多くないように見えます。
ところが、36時間以上の残業をしている人も約11%と、少なくありません。人手不足などで慢性的に残業が多い職場もあれば、その日の入院患者の数が多い場合など、突発的に業務量が多くなってしまうケースもあります。
看護師は夜勤が多く体調管理が難しいため、肉体的にも精神的にもタフでないと仕事を続けるのが難しい仕事です。一方で、有給休暇は取得しやすく、約25%の人が8割以上有給休暇を消化できています。
看護師は職場やその日の状況に応じて残業が発生しますが、有給取得もしっかり取得できる、メリハリをつけて働ける仕事です。
参考:日本看護協会調査研究報告シリーズ | 日本看護協会 (nurse.or.jp)
看護師の給料・年収は?
看護師の平均年収は約499万円で、他の医療系の職種である保健師や助産師と比較するとやや低い水準です。といっても、夜勤などで手当が発生するため実際の支給額は他の職種より大きくなる傾向にあります。看護師として年収を上げる方法は、
- 看護師長、看護部長を目指す
- 年収の高い求人で転職する
の2つです。
まず、経験を積んで実績を評価されると看護師長や看護部長に出世できるため、役職手当をあわせると年収1000万円も目指せます。
また、出世が見込めない場合や、出世しても年収アップが見込めない場合は、年収の高い求人を探して転職するのもひとつの手段。ただし、年収が高い代わりに高いスキルが要求されたり、激務だったりする可能性も高いため、しっかり現場を見極めるのが大切です。
参考:賃金構造基本統計調査 令和3年賃金構造基本統計調査(順次掲載予定) 一般労働者 職種 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)
看護師の1日の流れ・やりがい・苦労とは?
夜勤で勤務時間が不規則になりがちな看護師。一体どのような1日を過ごしているのでしょうか?今回は看護師の1日の流れを解説しながら、「やりがい」「苦労」についてご紹介します。
看護師の1日の流れ
ある看護師について、1日の流れを見てみましょう。
8:30 | 出勤、申し送り |
9:00 | 巡回 |
10:00 | 検温、清潔ケア |
11:00 | カンファレンス |
12:00 | 患者さんの昼食準備 |
12:45 | 昼休憩 |
14:00 | 検査、処置 |
17:00 | 打合せ、申し送り |
17:30 | 勤務終了 |
この日のシフトは日勤です。朝に出勤すると、夜勤者から申し送りを受けます。9時になったらまずは担当の患者さんへの挨拶回りを開始。10時には検温を開始し、患者さんにあわせて洗髪などのケアを実施します。
11時には日勤のスタッフが集まってチームカンファレンスを実施。チームカンファレンスでは、患者さんの症状や治療経過を確認し、今後の治療やケアについて方針を検討します。お昼になると患者さんの昼食準備を行い、自分もお昼休憩です。
休憩が終わると患者さんの血圧や体温などのバイタルチェックを実施したり、手術前後の患者さんのケアを実施。夕方には日勤スタッフから夜勤スタッフへの申し送りを行い、定時になったら勤務終了です。
看護師のやりがいは「患者さんに名指しで感謝されること」
看護師のやりがいは、患者さんに名前を覚えて感謝してもらえることです。
看護師はシフト制で患者さんを担当しているので、患者さんは「看護師さん」と一括りで接してくれることが多いもの。そんな中でも患者さんに親身になって対応しているうちに、名前を覚えて感謝してもらえると「やっていてよかった」と実感できます。
よく看護師は勤務に入る時、今日の担当として患者さんのところに挨拶に回りますが、多くの患者さんは自分の症状と闘うのに必死で、看護師の名前を覚えないことも多いです。
そんな中、治療が成功して患者さんが退院する時、「〇〇さん、あの時はありがとう」などと名指しで感謝の言葉をもらえると日々の苦労も報われます。
毎日新しい患者さんの相手を休みなくこなしている中でも、時に名前を覚えてもらえて、自分の仕事ぶりに直接感謝の声を貰えるのが看護師のやりがいです。
看護師の苦労は「職場の人間関係がギスギスしてしまうこと」
看護師の苦労は、職場の人間関係がギスギスしてしまうことです。
看護の現場では人手不足のことも多く、肉体的にも精神的にも負担が大きいもの。働いている看護師同士もお互いに余裕がなくなり、コミュニケーションがうまくいかないことがあります。
酷い場合は「悪口を言う」「ファイルを投げる」「無視する」など、新人いじめが発生することや、ミスの責任を押し付けられた経験から転職を決意したという人も。看護師の厳しい労働環境の中では円滑な人間関係が築けなくなるケースは少なくありません。
看護師は、労働環境の厳しさから人間関係が悪くなることも多く、それに耐えられる人が働き続ける厳しい仕事です。
未経験から看護師になるための方法
ここからは未経験から看護師になるために「向いている人の特徴」「転職するための心構え」「転職テクニック」を解説します。ぜひ転職を検討中の方は参考にしてみてくださいね。
看護師に向いているのは「命を預かる責任感に耐えられる」人!
看護師に向いているのは、命を預かる責任感に耐えられる人です。
看護師を辞める理由として多いのは「患者さんの命に関わるので、仕事のプレッシャーが大きい」というもの。仕事中には気の休まる瞬間がないので、責任感に耐えられず精神的に病んでしまう人もいます。
患者さんの命に責任感を持つのは重要ですが、プレッシャーに耐えられなければ看護師としての仕事を続けるのは難しいです。責任感にやりがいを感じられる人なら、看護師の仕事に前向きに取り組んでいけます。
看護師は、患者さんの命を預かる責任感を、いい意味でプレッシャーとして感じられる人に向いている仕事です。
看護師になるために必要な資格・スキル
看護師になるためには、看護学校で所定のカリキュラムを受講し、看護師国家試験に合格するのが必須です。
看護師国家試験は年に1回試験が実施されますが、合格率は95%を超えており、しっかり学習すれば取得は難しくありません。学校の区分としては、大学や短期大学、看護師養成所などの選択肢がありますが、学習に不安がある場合は最も合格率の高い大学を選択するのがおすすめです。
看護師に転職するためのテクニック
看護師の転職というと、病院だけが転職先と思われがちですが、実は他にも選択肢があります。例えば、
- 一般企業(産業看護師、医薬品のコールセンター勤務など)
- 介護施設
- 保育園、養護施設
などが選択肢のひとつです。
自分の経験を活かして得意な現場を選べば、選考に通る可能性が上がります。これまで一般企業で働いていた人なら産業看護師、介護経験がある人なら介護施設での看護師を選ぶなど、これまでの経歴を活かせるポジションを探してみましょう。
選択肢が多すぎて選べない場合は、看護専門の転職エージェントに登録して、相性の合う担当者と一緒に求人を探すのもありです。
まとめ
今回は看護師の仕事内容から転職方法まで詳しく解説してきました。看護師は労働環境の過酷さから人間関係がうまく築けないこともありますが、人の役に立つ実感を強く持てる社会的にも意義の大きな仕事です。
患者さんの命を預かる責任感をやりがいと感じられる人は、ぜひ看護師への転職にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。良い転職活動になることをお祈りしております!