「聞いていた仕事内容と違う」「求人票に書かれていた労働条件と違う」など実際に働いてみると、仕事内容や待遇が希望からかけ離れており、このまま仕事を続けられないとお悩みではありませんか?
求人票と異なる仕事を押し付けられ、仕事を辞めたいと感じるのは、全くおかしくありません。
しかし、労働条件が違うという理由で契約を破棄して、転職をするのは不利になるのか不安な方も多いでしょう。
そこで、求人票と仕事内容や労働条件が違うという理由で、仕事を辞めたいとお悩みの方に向けて「辞める場合の判断基準」「辞めたい時の具体的な行動」を解説します。ぜひ最後までご覧ください。
この記事で分かること
そもそも求人票と違う時に仕事をすぐ辞められるのか
求人票と違う時に本当に辞めるべきか否かの判断基準
求人票と違うから辞めたい時の具体的な行動
求人票と何が違う?仕事内容や労働条件を確認すること
「求人票と仕事内容が違う!」実際に働き始めると労働条件や給与など求人票と異なるケースは残念ながら存在します。
求人票では掲載スペースの問題で情報が全て書かれていなかったり、情報が古いなどの問題があります。そこで大事になるのが「労働条件通知書」や「雇用契約書」です。
求人票だけでなく、労働条件通知書などの契約書を用意し、労働条件がどのように違っているか確認しましょう。その上で、あなたがどこにミスマッチを感じているか整理していきます。
求人票と休日・勤務地・労働時間などの労働条件が違うケース
労働条件が求人票や労働条件通知書と異なっているか確認する際は、特に以下の項目についてチェックしてみましょう。
休日
勤務地
労働時間(残業の有無を含む)
休日について注意してほしいことがあります。それは『完全週休2日制』と『週休2日制』の違いについてです。「週休2日制と聞いていたのに、週に2日休日がない」とよくいう方がいます。
実は『週休2日制』とは、1カ月の間に2日休みの週が少なくとも一度あり、それ以外の週は1日以上休みがあること。つまり毎週2日間休めるわけではありません。
対して『完全週休2日制』は年間を通して週に2日休日があることです。休日が求人票と違うと感じている場合、週休2日制について思い違いをしている場合もあるのでもう一度確認してみてください。
勤務地や残業時間の実態については、面接や労働契約を結ぶ際に、説明があったか確認しましょう。
求人票と給与体系が違うケース
「月収20万と書いてあったが、実態は基本給12万であとは残業代だった」など給料体系の実態が想像と違っているケースは存在します。
また試験採用期間は給料が低くなる場合もあるので、求人票だけでなく、「労働条件通知書」でどのような説明がされているか確認してください。
試験採用期間で一時的に給料が低い場合は、一概に求人票や労働条件通知書と違うといえないことに注意しましょう。
求人票と業務内容の範囲など仕事内容が違うケース
「仕事内容が違う!」と感じるのは、業務内容が1番多いのではないでしょうか。
「荷物の配送と聞いていたのに、実際は設置やアフターサービスまでしなくてはいけない」「営業事務として採用されたのに、ほとんど営業と業務内容が変わらない」など実際に働くと、業務の範囲が想像と違いミスマッチを感じる方が多いです。
ミスマッチを防ぐためには、面接時などに仕事内容について細かく聞いておくと良いでしょう。
求人と違う際に辞める場合の判断基準
求人票や面接と話が違うなと感じていても、「それを理由に辞めても大丈夫なの?」と心配になる方も多いでしょう。
実は、労働条件が違うときは、契約を解除できると労働基準法で定められており、仕事を辞めることが可能です。
そこで、仕事を辞めるべきか迷う場合に参考にしてほしい「求人票と違っていると危険な4つの労働条件」についてご紹介します。
求人票と違うとヤバい!危険な4つの項目
まずは、辞める判断基準になる危険な4つの項目をご紹介します。以下の労働条件が求人票や面接の時と話が違うときは、退職や転職を検討しても良いでしょう。
休日
残業時間などの労働時間
給与
残業代が適切に支払われるか
「完全週休2日制のはずが、毎週ほとんど休日出勤がある」「残業代がカットされている」など上記の項目が求人票と違う場合、とても危険です。
なぜなら、休日や給与などが求人票と違うことを平気で行う会社はある意味あなたを騙しているようなもの。そんな会社は社員を大事にする会社といえるでしょうか?
答えはノー。我慢して働いたとしても、やがて色んな不満を持つようになり、長く続かないことが推測できます。
「これって本当に辞めるべき?」「次の仕事はどうしよう?」とお悩みの方は、転職エージェントへ相談するのがおすすめです。
ぜひ下記のおすすめ転職エージェントをチェック!
労働条件通知書を細かくチェック
もし休日や労働時間など4つの項目が求人票と違っている場合、「労働条件通知書」や「雇用契約書」を細かくチェックし、どこが勤務実態と異なっているか確認しましょう。
実は、求人票に載せている労働条件は「見込み」とみなされ、実際の労働条件と違っていても、違法ではありません。
しかし、労働条件通知書や雇用契約書は、労働条件を明記した正式な契約書類。労働条件通知書や雇用契約書と労働条件が違うとなれば、それは違法です!
そのため、最終判断は必ず「労働条件通知書」や「雇用契約書」でしてください。
労働条件が求人票と違うときはすぐ辞められる!
労働基準法第15条では、「労働条件が違っていたときは、そのことを理由に契約を解除できる」と定められています。つまり、勤務実態が労働条件通知書などの契約書類と異なる場合、あなたは仕事を辞めることが可能です。
もしも上司から「みんな休日出勤も残業も当たり前にやっている。うちはこういう会社だから、それにならうのが当然!」と言われても大丈夫!だって、明らかな契約違反ですから!
また、労働条件が違っていたことが理由で仕事を辞めて転職活動をしても、基本的に不利になることはありません。しかし、会社側が悪いと全面に出すのは、あなたの印象を悪くする可能性があります。
事実としてサラッと触れる程度にする方が良いでしょう。
相談窓口を利用してどうすればよいか相談!
労働条件が違うことを理由に契約解除ができることは説明しましたが、「そんなに強く会社に言えないよ」「どうやって言い出せばいいんだろう」と思う方もいるでしょう。
そのような場合、以下に紹介する相談窓口で、どのような行動を取ればよいか相談することをおすすめします。
- 労働条件相談ほっとライン 労働条件相談「ほっとライン」|厚生労働省
- ハローワーク求人ホットライン ハローワーク求人 ホットライン – 厚生労働省
これらの相談窓口では、労働条件に関する相談を気軽に無料でできます。ハローワーク経由で応募した時は、ハローワーク求人ホットラインに相談すると良いでしょう。
求人票と違うから辞めたい時の具体的な行動
簡単に会社を辞めると言えれば何も苦労しません。しかし、ほとんどの方は「就職してすぐだし言いにくい」「求人票と違うし辞めたいけど、何をすればいいの?」と悩んでいるでしょう。
そこで求人票と違うから辞めたい時の具体的な行動についてご紹介します。
求人票と違うことを上司・採用担当者と話し合う
1つ目の方法は、退職を申し出る前に、求人票と違うことを上司・採用担当者に相談することです。もしかすると、あなたの認識と会社側の認識にずれがあるかも知れません。
その時、事前に確認した労働条件通知書などの契約書と異なる部分をきちんと確認してもらいましょう。話し合いをすることによって、労働条件を変更してもらえる場合もあります。
話し合いや交渉によって解決できれば、無理に退職や転職をせずにすみます。
いつでも退職できるよう転職準備
上司や採用担当者に相談しても改善できない場合や、もう会社に対して嫌気が差している場合もあるでしょう。その場合は、いつでも退職できるように転職の準備を進めることをおすすめします。
仕事を辞めることを迷う理由の1つには、「次の仕事が見つかっていない」「無職になりたくない」などがあります。裏を返せば、「転職先が決まっていたら辞められる」ということなので、退職を伝える前に転職活動を始めましょう。
在職中から転職活動するときは、転職エージェントがおすすめ。転職エージェントでは、あなたに合った会社の紹介はもちろん、求人票が違うことで今の会社を辞めることの相談もできます。ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。
どうしても退職が言い出せないときは退職代行
「仕事を辞めたいと言い出せない」これが1番の悩みではないでしょうか。まして退職理由が「仕事内容や労働条件が求人票と違うから」の場合、とても話しにくいものです。
その場合は、「退職代行」を利用するのも1つの手。退職代行は、「上司が怖い」「仕事を辞めると言い出せない」方の代わりに、退職の申し出や手続きを代行してくれるため、スムーズに退職できます。
退職代行について詳しく知りたい場合は合わせて、こちらの記事もご覧ください。
我慢しないで自分の気持ちを優先する
「働いて間もないのに辞めてもいいのかな?」「求人票と違うからって辞めるのは甘えかな?」など悩む気持ちはよくわかります。特に社会人経験が浅い場合は、「3年は働かないと」「仕事はそんなに甘くない」など周りから言われることも多いでしょう。
しかし、我慢して嫌な仕事をし続けるのは、今の若い時期を無駄にしてしまうという考え方もあります。大事なのは自分の気持ちです。
人生の中で、多くのウエイトを占める仕事。あなたの人生ですから、あなたの気持ちを優先していいんです。今の会社を辞めたいのかどうか自分に聞いてみてください。
まとめ
当記事では、「仕事内容や労働条件違うから求人票と違うから辞めたい」と悩んでいる方に向けて、「辞める場合の判断基準」や「辞めたい時の具体的な行動」を解説しました。
求人票や労働通知書と休日や給料などが異なる場合は、それを理由に仕事を辞めることが可能です。
まずは、労働通知書や雇用契約書を手元に出して、勤務実態と違う点があるか確認してみましょう。