仕事を辞めたいほど悩んでいるとき、「誰かに話を聞いてもらいたい」「自分じゃ決断できないから誰かに背中を押してほしい」このように感じることはありませんか?
しかし「この悩みは、一体誰に相談すれば良いのだろう」と意外と相談できる人がわからないものです。「同僚に言えば言いふらされるのではないか」「上司に相談すると、悪い印象を与えてしまうんじゃないか」と、相談することを躊躇してしまう方もいるでしょう。
実は、辞めたいと感じる理由によって、相談すべき人が違います。この記事では、辞めたい理由別で、誰に相談すれば良いかを解説します。また、なかなか人に相談することを躊躇している方に向けて、相談することによるメリットもご紹介!
この記事を読んで、正しい相談の相手を見つけ、あなたの気持ちを楽にしましょう。ぜひ最後までご覧ください。
相談するには仕事を辞めたい理由を整理することから
まずは、あなたがどのような理由で仕事を辞めたいと思っているのか整理しましょう。「仕事を辞めたい」と思っているときは、嫌な気持ちが大きくなりすぎています。
「あれも嫌だ」「これも不満だ」と何がいちばんの辞めたい理由か自分でも分からなくなっていませんか?
ここからは、辞めたい理由のなかで特に、誰かに相談したいと感じる『人間関係』『労働環境』『給料の安さやキャリア』について、多く言われる悩みをご紹介します。
相談するときに、何の相談をしたら良いのか把握するためにも、あなたの仕事を辞めたい理由を改めて考えましょう。
ケース1 人間関係に関する理由
仕事を辞めたい理由で『人間関係がうまくいかない』というのは、よく聞きます。さらに、人間関係は身近な問題なので、「話を聞いてもらいたい」「共感してほしい」と誰かに打ち明けたくなるものです。
- 社内の雰囲気に馴染めない
- 上司とウマが合わない
- 苦手な人がいる
例えば、このような人間関係のお悩みはありませんか?
人間関係がうまくいかないと、会社に行くことすら憂鬱になってしまうもの。「もう仕事に行きたくない。絶対にやめてやる」と問題が大きくなってしまう前に、相談できれば解決できる可能性があります。
ケース2 労働環境に関する理由
「残業が多い」「休みが少ない」「昼休憩もろくに取れない」などの労働環境の不満も仕事を辞めたいと思う代表的な理由の1つです。労働環境の問題で厄介なのは、上司や同僚も同じ環境で働いていること。
そのため、「誰に相談していいかわからない」と感じている方が多いです。労働環境が悪いと、鬱や体調不良などあなたの健康を損なう可能性があります。
また、会社が違法な労働環境で働かせている可能性もあるので、早いうちに公的機関に相談することをおすすめします。
ケース3 給料などの待遇やキャリアアップに関する理由
仕事を辞めたい理由には、『給料などの待遇の不満』や、『キャリアアップをして年収アップしたい』というような、転職して今より良い待遇や条件で働きたいという理由の方もいます。
この場合、今の職場で解決できる問題ではないため、上司や同僚などの社内の人に話しにくいというジレンマがあるでしょう。転職はリスクもあるので、なかなか自分1人では判断できないもの。
身近にキャリアアップを成功させている方がいれば相談しやすいですが、いない場合は、次で詳しく説明する転職エージェントに相談することをおすすめします。
【ケース別】仕事を辞めたい時のおすすめな相談先と注意点
あなたの仕事を辞めたい理由を整理したところで、誰に相談すると良いかご紹介しましょう。「誰かに相談したい」と感じるのは、仕事の辞める決意が固まっている時ではないはずです。
きっと「話を聞いてほしい」「共感してほしい」「解決できるアドバイスが欲しい」など、あなたの悩みに寄り添ってほしい時だと思います。
そこで、先程の『人間関係』『労働環境』『待遇やキャリアアップ』のケース別で、誰に相談すると気持ちが楽になるのかご紹介。またその時の注意点も合わせて解説します。
人間関係は上司や同僚など身近な人に相談がオススメ
人間関係の相談は、状況がわかる上司や同僚に相談することがおすすめです。上司や同僚に相談するメリットは、『具体的な改善策が見つかりやすい』ということです。
一緒に働いていると、上司や同僚もあなたの性格や状況がわかるので、あなたにとって良いアドバイスをもらえるでしょう。また、『共感してもらいやすい』ので話すだけでも気持ちが楽になるメリットもあります。
最後に、上司や同僚に相談する際の注意点を挙げておきます。
- ただの愚痴になってしまうと、あなたの印象が悪くなる
- 相手をきちんと見極めないと、言いふらされる可能性がある
これらに、注意して相談してみましょう。
労働環境などの問題やトラブルは、総合労働相談コーナーに相談がおすすめ
労働環境など、社内の人に相談しても解決できない悩みは、厚労省が設置している『総合労働コーナー』に相談するという手もあります。
総合労働コーナーとは、労働環境、パワハラなど労働に関するあらゆる悩み、トラブルに対応し、問題解決に向けた具体的な助言や指導を行う機関です。
労働基準法に違反している可能性がある時は、労働基準監督署に取り次いでくれます。もちろんプライバシーが守られる他、無料で対面や電話で相談できるので、安心して相談できる!
現状を打開するための具体的なアドバイスがほしい、背中を押してほしいという人におすすめな相談先です。
総合労働相談コーナーを利用する際の注意点はこちらです。
- 漠然とした「仕事を辞めたい」という相談はできない
労働に関するトラブルや問題を解決するための相談機関なので、「これといった理由はわからないけれど、仕事を辞めたい」という相談には向いていません。
キャリアの悩みは転職エージェントに相談がおすすめ
「自分の強みをもっと活かしたい」「管理職にステップアップしたい」などキャリアに関する相談は、身近にキャリアアップに成功している上司や先輩がいる場合は、その方に相談し、あなたが描くキャリアを相談してみるとよいでしょう。
また「キャリアアップして年収をアップしたい」など今の会社では、実現できないのであれば、転職エージェントに相談することをオススメします。
あなたが転職することをまだ決めていない状態でも、相談しても構いません。それは、キャリアアドバイザーに相談することを通して、あなた自身の市場価値や強み、転職市場の情報を知ることができるからです。
自分自身を知ることは、すぐに転職しない場合でも、とても大切。むしろ、「転職することが1番いいのか」「もう少し経験を積んだ方がいいのか」などの判断がしやすくなります。
転職エージェントに相談する際の注意点はこちらです。
- 希望の待遇や条件を明確にしておく
- 絶対に転職しないといけないと思い込まない
あくまでも、あなたにとって転職することが、いちばん良いと判断できる場合のみ転職することをおすすめします。
また、キャリアアップを目指して転職したいのなら、希望の待遇や働き方の条件を明確にしておかなければ、「こんなはずじゃなかった」とあとで後悔してしまう可能性があります。
仕事を辞めたいと相談できない人向け!相談することのメリットとは?
この記事を読んでいる方の中には、「誰に相談するか」ということよりも、「相談したいけれど、相談しにくい」と感じている方もいるのではないでしょうか。
「相談することで、相手に迷惑なんじゃないか」「相談すると、仕事ができない人と思われるんじゃないか」と不安を感じてしまい、相談したくてもできないという声をよく聞きます。
実は、仕事ができる人ほど相談しているということをご存知でしたか?ここからは、このような不安を抱えている方に向けて、相談することによるメリットを解説していきます。
実は仕事ができる人ほど相談している!
「報連相」という言葉を聞いたことがありますか?これは報告・連絡・相談の頭文字を並べたものです。仕事ができる人には、報連相がこまめで早いという共通点があります。
仕事に支障が出る前に相談し、問題を解決する方法を探すことを仕事ができる人ほど日頃からしている!『人間関係』や『労働環境』に関する悩みでも、早めに相談することで、解決の糸口が見つかるでしょう。
相談することが遅くなればなるほど、特に人間関係はこじれてしまって、解決することが難しくなります。
人は相談されるとうれしい生き物
「そうは言っても、相談しにくいんだよな」と思う方もいると思います。ここで、『上司や先輩は、相談されることを待っている』ということをお伝えしておきます。
人はどのような時に自分の存在意義を感じるかご存知ですか?それは、『誰かに頼られている時』です。頼られることで、自分自身が認められている・必要とされていると喜びを感じる生き物なのです。
また、上司の立場になると、忙しさから部下とのコミュ二ケーションの時間が取れないと困っている上司もいます。部下から「相談がある」と持ちかけられるのは、上司から見ても部下とのコミュニケーションを取れる絶好の機会!
このような理由から、上司や先輩はあなたの相談を待っています。むしろ相談されると嬉しいのです。安心して、どんどん相談しましょう。
相談することの3つのメリット
誰にも相談せず、1人で悩みを抱え込んでいる時、どんどんネガティブな考えばかり浮かんできませんか?だんだん自己嫌悪に陥り、何もかもが嫌になってしまうなんてこともあります。
『相談する』というのは、自分自身のためにとってもいい手段なのです。『相談する』ことによるメリットはこちらです。
- いろいろな考え方に触れることができる
- 人に話すことで自分自身を整理できる
- カタルシス効果で気持ちが楽になる
まとめるとこのようなメリットがあります。それぞれについて、もう少し解説しましょう。
いろいろな考え方に触れることができる
相談することで、自分以外の考え方に触れることができます。それぞれ育ってきた環境が違うので、考え方は十人十色。1人では考え付かなかった解決策も相談することで「はっ!」と気付かされる時もあります。
人に話すことで自分自身を整理できる
「人にものを教えるのが、学ぶのに最適な方法だ」という話を聞いたことがありますか?例えば学生時代、数学の問題を友達に教える時を想像してみてください。
友達が理解しやすいように、言葉や文章を順序立てて、伝わるように整理する。そうすることで、自分でも気づかなかった知識の不足や偏りに気づくことも。
こうして問題を整理して、伝わる言葉で話すことによってさらに自分自身の問題の理解が深まるということです。これと同じことが、悩みにも言えます。
頭の中でグルグルと考えるのも悪くありませんが、人に相談するために言語化することで、悩みが整理され自然と解決方法がわかっちゃう……。なんてこともあるはず。
カタルシス効果で気持ちが楽になる
不安や悩みを人に話すと、「なんとなく心が軽くなる」という経験はありませんか?例えば、テストの出来が悪かった時に、友達に「今回やばい。めっちゃ点数悪そう」と話すとなんとなく大丈夫な気がする。
友達に話したところで、点数が上がるわけじゃないのに安心するあれです。これは、心理学的に『カタルシス効果』と呼ばれる作用。人間は不安などネガティブな感情を無意識のうちに抑え込んでいます。
しかし、感情を抑え込んで、溜め込むといつか限界が来ますよね。それを相談という方法で人に吐き出すことで肩の荷が降りるということです。
このように、相談するということは、あなた自身にとってとてもいい手段なのです。相談で解決方法が見つかれば、いちばん良いでしょう。
もし、具体的な解決方法が見つからなかったとしても、カタルシス効果により、あなたの気持ちを楽にすることができます。1人で悩んでいる時は、ネガティブな感情だったものが、相談することで、きっとポジティブな気持ちになれるでしょう。
仕事を辞めるにしろ、辞めないにしろ、ポジティブにならなければ、何をするにもうまくいきません。そのためにも相談ってとっても良いこと!安心してどんどん人を頼ってください。
まとめ
当記事では、仕事を辞めたい時に『誰に相談していいか』、『相談することのメリット』について解説しました。簡単にまとめると
- 人間関係は上司や同僚などの身近な人に相談
- 労働環境などは厚労省の総合労働相談コーナーに相談
- キャリアアップは転職エージェントに相談
- 相談することは自分自身のためにとても良い手段
- 人は相談されると嬉しい。安心してどんどん相談しよう
ということです。私も「何でも1人で頑張らない」と仕事で苦しんでいたことがありますが、相談することを覚えると、とても働きやすくなりました。
相談することであなたはきっと楽になれます。みんなあなたの相談を待っている!早速誰かに相談してみてはいかがでしょうか?