「給料が安いから転職したい」「転職して給料アップしたい」と考えることはありませんか?転職希望者に転職を考えたきっかけは何かとアンケートをとると「給料に不満がある」と答える方は約50%。
この記事を読んでいる方の中には「将来のために貯蓄がしたい」「結婚、子育てを考えると給料をもっと上げたい」と考えている方も多いでしょう。
そこで当記事では、転職希望者の方が気になる『転職で給料アップしやすい業種や人の傾向』や『転職して給料アップするための方法』について詳しく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
【年代・産業・学歴別】平均給料額のデータを見てみよう
「給料が安い」と感じるのはどうしてでしょうか?「仕事量や労働時間に見合っていない」「周りの友人の方が給料が良い」などさまざま理由があるでしょう。
なんとなく給料が低いと感じていても、実際に自分の給料が安いかどうかは意外とわからないもの。そこで年代・産業・学歴別の平均月給額をご紹介します。転職を検討している方は、まず『平均給料』と比べてみましょう。
【年代別】平均給料のデータ
年代別の平均月給はこちらです。
男性 | 女性 | |
20から24歳 | 21万4000円 | 20万9000円 |
25から30歳 | 25万2000円 | 23万3000円 |
30から34歳 | 28万9000円 | 24万6000円 |
35から40歳 | 32万8000円 | 25万8000円 |
40から44歳 | 36万円 | 26万8000円 |
45から50歳 | 38万7000円 | 27万1000円 |
平均と比べていかがでしょうか?男性では5年ごとに、約3万から4万円平均月給が上がっていることから、今の水準だけでなく昇給率についてもチェックしてみると良いでしょう。
【産業別】平均給料のデータ
産業別の平均月給はこちらです。
男性 | 女性 | |
製造業 | 32万1000円 | 22万2000円 |
情報通信業 | 40万5000円 | 31万5000円 |
卸売・小売業 | 34万6000円 | 23万6000円 |
金融・保険業 | 47万9000円 | 28万1000円 |
宿泊・飲食サービス業 | 27万8000円 | 20万8000円 |
生活関連サービス・娯楽業 | 30万円 | 22万5000円 |
医療・福祉 | 35万4000円 | 26万4000円 |
男女ともに『金融・保険業』『情報通信業』の平均月給が高いです。それは、いずれも専門的な知識が必要なため給料も比較的高くなると考えられます。
また、同じサービス業でも、『宿泊・飲食サービス業』と『生活関連サービス・娯楽業』では生活関連サービス・娯楽業の方が給料が高い傾向があります。
このデータを転職する時、業種選びの参考にしてはいかがでしょうか。
【学歴別】平均給料のデータ
学歴別の平均月給はこちらです。
男性 | 女性 | |
大学院 | 46万5000円 | 40万4000円 |
大学 | 39万1000円 | 28万8000円 |
高専・短大 | 34万5000円 | 25万8000円 |
専門学校 | 30万9000円 | 26万3000円 |
高校 | 29万5000円 | 21万8000円 |
大学院卒の平均月給が高いのは、技術職や専門職についている割合が多いことが予想されます。産業別や学歴別のデータから『専門知識』や『専門職・技術職』が給料水準を高くするキーワードといえるでしょう。
転職で給料アップしやすい業種や人の傾向
転職を検討するとき「転職したら本当に給料アップができるのか」が1番気になるところではないでしょうか。
そのためには、どのような業界や職種が給料アップしやすいのか、給料アップできる人とはどのような人かを知る必要があります。
そこで『転職で給料アップした人の割合』や『給料アップがしやすい業界と職種』『給料アップしやすい人の傾向』について詳しく解説します。
約35%の人が転職で給料が上がっている!
厚生労働省の令和2年雇用動向調査結果によると、転職者が前職よりも給料がアップしたのは約35%。また、前職と変わらない給料で転職した方は約28%でした。
転職において「給料は下げたくない。できれば上げたい」と考えている方は多いでしょう。実際に、約6割の方が給料を下げずに転職をしています。
では、あなたが転職で給料をアップさせるにはどのようにすれば良いか、業界や職種、給料アップしやすい人について次項からみていきましょう。
参考:令和2年雇用動向調査結果
給料アップしやすい業界や職種のキーワードは『人材不足』と『専門性が高い』
給料アップしやすい業界のキーワードは『人材不足』と『専門性が高い』の2つです。このキーワードを踏まえ、給料アップがしやすい業界として
- 金融業界
- IT業界
- 医療機器業界
の3つが注目されています。職種では、金融業界ならアナリスト、IT業界ならITエンジニアのように専門知識やスキルが必要な専門職が給料が上がりやすいです。
また営業職も成果に応じて給料が上がりやすいですが、転職してすぐはインセンティブや評価がつかずに最初は給料が下がる可能性があります。
しかし、2年目以降は上がる可能性があるので長い目でみるとプラスの場合もあります。
給料アップしやすい人の傾向は専門知識や実績がある人
突然ですが、「給料が高い職業といえば?」と聞かれたらどのような職業を思い浮かべますか?例えば「医者」「パイロット」「弁護士」などが思いつくでしょう。
では医者やパイロットなどはなぜ給料が良いのか考えてみてください。答えは、限られた人しかなれないから。つまり専門的な仕事であり、人材が貴重ということです。
転職においても同じように、「専門知識がある」「実績があり貴重な人材」と評価されることが給料をアップさせるために必要。そのためアピールできるスキルや実績をきちんと洗い出しておきましょう。
転職して給料をアップさせるための4つのステップ
転職して給料を上げるにはどのように行動すれば良いでしょうか。転職はやり方次第でどのような業界でも給料アップが可能。そのためには以下の4つのステップを踏むことをおすすめします。
- 自分の市場価値を知る
- 給料アップしそうな会社を選ぶ
- 複数の企業を受ける
- 面接で給料アップにつなげる
それぞれについて詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
ステップ①転職エージェントやアプリで自分の市場価値を知る
転職活動を始める最初のステップは客観的な市場価値を知ること。上で示したような業界別や年代別の平均給料のデータと比較することもその1つです。
しかし、今の給料が平均と比べて低いからといって、市場価値が低い訳ではありません。あなたの市場価値は、持っている資格やスキル、今までの実績などに応じて評価されます。
そのため、自分ではよくわからないといった声も聞きます。その場合、市場価値を診断してくれるサイトやアプリを活用すると良いでしょう。
また、より詳しく正確な市場価値を知りたいときは、転職エージェントに相談するのがおすすめです。
ステップ②4つの項目をチェックして給料アップしそうな会社を選ぶ
転職先を探す時のポイントは、もちろん給料アップしそうな会社を選ぶことです。求人を見るときは以下の項目をチェックしましょう。
- 基本給の高さ
- 実力・実績評価主義であるか
- 福利厚生や手当
- 企業の業績
それぞれ詳しく説明します。
基本給の高さ
基本給が現職よりも高いか、業界水準と比べて高いかは必ずチェックしましょう。中には基本給を抑えてみなし残業代で総支給を平均月給に合わせているような企業もあります。基本給はボーナス支給額に大きく関わるので必ずチェックしましょう。
実力・実績主義であるか
スキルや実績があっても、年功序列の風土がある会社では社歴が浅いと給料が上がりにくい可能性があります。スキルや実績に応じて給料を上げたい場合は、実力や実績の評価を昇給や昇進に反映したり、インセンティブを導入している企業をおすすめします。
福利厚生や手当
基本給の高さも重要ですが、福利厚生や手当なども確認する必要があります。例えば『基本給が20万で手当なしのA社』と『基本給18万に家賃手当3万円のB社』ではトータルするとB社の方が収入が多い。
このように福利厚生や手当などで支出が抑えられたり、総支給が多くなる場合もあります。基本給ばかりに目が行きがちですが、福利厚生や手当の有無についてもチェックしましょう。
企業の業績
転職時に提示される給料はあくまで『今の業績に基づくもの』です。今後急激に経営が悪化したり、その業界全体が不振に陥ると、希望の年収に届かなくなる可能性があります。
そのため、長い目でその企業に将来性があるのか見極めなければいけません。例えば、数年間連続で業績が下がっている企業などは要注意。上がり調子の企業を選ぶと良いでしょう。
ステップ③複数の企業を受けて『選ぶ立場』になる
転職では、企業に選んでもらうと思いがちです。しかし、あなたが今後働きたい企業を選ぶ立場でもあることを忘れてはいけません。
転職活動をする際は、さまざまな選択肢から選ぶためにも複数の企業を受けることをおすすめします。複数の企業を受けるメリットは
- より良い条件の企業を選ぶことができる
- 比較することでさらに企業をリサーチすることができる
- 複数内定が出れば交渉材料にも使える
などがあります。同業種でも提示される給料に差があることはザラ!また給料以外の仕事内容や雰囲気なども比較することでよりあなたにマッチした企業を見つけることができます。
日程調整や企業研究が大変な面がありますが、転職エージェントなどをうまく活用し複数の企業を受けることをおすすめします。
ステップ④面接で給料アップにつなげ、給料の交渉はプロに任せる
面接に進んだ時の給料アップをするポイントは以下の2つです。
- 面接でスキルや実績をアピールする
- 給料交渉のタイミングとやり方
それぞれみていきましょう。
面接でスキルや実績をアピールする
面接では、あなたのスキルや実績を惜しみなく伝えましょう。その時、自慢話にならないように注意してください。自慢話に聞こえないためのポイントは『数字』と『具体的なエピソード』です。
例えば、「営業成績が常にトップです」だけでは自慢話ですが、「新規開拓に力を入れようと、1日平均15件の飛び込み営業を1年間続けました。
その結果直近6ヶ月連続で新規獲得数1位をキープしています」と具体的なエピソードを入れながら、数字で実績を示すと、相手に伝わりやすく、あまりイヤミにも感じません。
また、給料アップがしたいからといって話を大きくしたり、嘘をつくのは厳禁。等身大のあなたを存分にアピールしましょう。
給料交渉のタイミングとやり方
給料交渉のタイミングは、基本的に応募企業から給料について聞かれた時に「希望金額とその根拠」をセットで伝えると良いです。
具体的には「前職では年収○○万円でしたが、業務に関する専門的な知識や資格を取得し、御社の業績アップに寄与できるため、年収△△万円を希望しますが、御社の規程に従います。」と伝えると良いでしょう。
面接時に聞かれる場合もありますし、内定通知時に条件を決める面談をする企業もあります。とはいえ、給料交渉は自分では言い出しにくく、「採用に影響するのではないか」と心配になりませんか?
そこで、給料交渉は転職エージェントにお任せするのがおすすめ!転職エージェントのサポートの中には、給料の交渉も含まれ、「印象を悪くしたくない」「面と向かって言いにくい」などの心配をすることなく、給料をアップできる可能性があります。
まとめ
当記事では転職して給料アップしたい方に向けて『転職で給料アップしやすい業種や人の傾向』と『転職して給料アップするための4つのステップ』について解説しました。簡単にまとめると
- 35%の人が転職で給料アップしている
- 注目の業界は『金融』『IT』『医療機器』
- 専門職や専門知識は給料アップの大きな要素
- 転職のやり方次第で、給料アップはどんな業界でも可能
ぜひ当記事を参考に、給料アップを目指して転職活動をしてみて下さい。少しでもあなたの力になれれば幸いです。