求職者にたくさんの求人を紹介して、仕事がバリバリできるイメージがあるキャリアアドバイザー。求職者の悩みに寄り添うので精神的に負担が大きいという噂もあります。
しかし、「求人ってみんなにちゃんと紹介できるの?」「面談は難しい?」など、キャリアアドバイザーに関して疑問を感じていませんか?
そこで今回は、
- キャリアアドバイザーの仕事内容・働き方・給与は?
- キャリアアドバイザーの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
- 未経験からキャリアアドバイザーになる方法
についてご紹介します。
キャリアアドバイザーに興味がある、転職したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
キャリアアドバイザーの仕事内容・働き方・給料は?
そもそもキャリアアドバイザーがどのような仕事で、どんな働き方をしているのかご存知ですか?はじめに、キャリアアドバイザーの「仕事内容」「働き方」「給料」についてご紹介します。
キャリアアドバイザーの仕事内容
キャリアアドバイザーの仕事は大きく分けて2種類あり、
- 人材を探している企業向けの業務
- 仕事を探している求職者向けの業務
と、向き合う顧客に応じて2つに分かれています。企業向けには「採用要件の打合せ」「求人票の作成」「選考中の調整」などの業務。そして求職者向けには「求職者の集客」「求職者との面談」「求人紹介」などの業務があります。
大企業では企業向けの業務と求職者向けの業務で担当者が分かれているケースもありますが、中小企業ではひとりで両方をこなすことが多いです。
キャリアアドバイザーの働き方!休日や残業は?
キャリアアドバイザーは、それほど残業の多い職業ではありません。ただし、担当する役割によっては恒常的に残業が多くなることも。例えば、企業を相手に求人情報を取り扱う担当者は業務量が多いため、作業をサポートするアシスタントがついていない場合は残業で対応することも多いです。
また、求職者を相手にする担当者の場合は、定時外に面談を行うなどそもそも残業ベースでの対応するケースが多く発生します。また、求職者からの問合せも基本的には定時外や休日に来ることが多いです。
そして、企業向け、求職者向け両方の役割を兼ねる場合は、そもそもの業務量も多く、定時外の対応も多くなるためさらに残業が増えてしまいます。
キャリアアドバイザーの給料・年収は?
キャリアアドバイザーの平均年収は385万円で、月給換算すると27万円です。もし未経験から転職するのであれば、一概に平均年収と同じ金額がもらえるか見込みを算出するのは難しいもの。
なぜなら、未経験でもキャリアアドバイザーとして活かせるスキルがある場合や、前職で役職経験がある場合には、前職以上の年収をオファーされる可能性があるからです。
キャリアアドバイザーは成果を出せる見込みがあれば高い年収を得られる、実力主義、成果主義の職業です。
参考:日本での人材コンサルタントの平均年収・給与 (indeed.com)
キャリアアドバイザーの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
求職者の対応で夜間や土日も対応しなければならないキャリアアドバイザー。一体どのような1日を過ごしているのでしょうか?今回はキャリアアドバイザーの1日の流れを解説しながら、「やりがい」「苦労」についてご紹介します。
キャリアアドバイザーの1日の流れ
ある保育士担当のキャリアアドバイザーについて、1日の流れを見ていきましょう。
10:30 | 出社 |
11:00 | 朝会 |
11:30 | 求職者からの連絡に返信 |
12:00 | 求職者への架電 |
13:00 | 事業所への架電 |
14:00 | ランチ |
15:00 | 求人案内メール作成、提案先求人探し、書類作成 |
18:00 | 求職者への架電 |
20:30 | 退社 |
この会社ではフレックスタイム制を導入しているため、キャリアアドバイザーは10:45~19:45を定時として選択しています。朝に出社すると、まずはPCを起動して1日のタスクを確認。チーム単位で朝会を実施し、それぞれの進捗や課題を共有します。
朝会後、前日の定時後に届いていた求職者からのメールに返信し、求職中の保育士さんのお昼休みの時間を狙って電話対応を実施。求人を出している事業所にも電話し、募集状況や求職者の提案を行います。
お昼休憩後には、おすすめ求人の案内メールや提案する求人の選定、内定受諾時の書類作成などを対応。夕方になると仕事終わりの求職者への電話対応を行い、20:30には退社です。
キャリアアドバイザーのやりがいは「個人の重要なキャリアの節目に立ち会えること」
キャリアアドバイザーのやりがいは、求職者一人一人の重要なキャリアの節目に立ち会えること。
無事に仕事の紹介が成功したときには、新しい職を得て前に進んでいくポジティブな力をもらえたり、実際に人の役に立っていることを実感できます。
また、転職が決まった求職者からは、その後連絡がないことも多いです。そんな中、時に知り合い経由で求職者のその後の話を聞けることがあります。求職者の転職が成功していたこと、キャリアアドバイザーにとても感謝していたことなどを聞けた時には、キャリアアドバイザーはこの上ない喜びを感じられるもの。
キャリアアドバイザーは、求職者の人生の分岐に立ち会える責任感とやりがいのある職業です。
キャリアアドバイザーの苦労は「時に勧めたい転職先を案内できないこと」
キャリアアドバイザーの苦労は、求職者に対して時にふさわしい転職先を案内できないこと。
例えば、キャリアアドバイザーが抱えている求人で、求職者にマッチしている企業があるとします。ところが、企業がキャリアアドバイザーを経由して求職者を応募する場合は、入社時にコストがかかるために、応募条件をあえて厳しくしているケースが多いです。
従って、求職者が企業に直接応募した方が厳しい応募条件ではない場合もあり、そのまま面接へ進むこともあります。
もちろんキャリアアドバイザーは、求職者の応募が通るようになるべく良い推薦状を書く努力はするものの、企業の求める水準が高いため、双方のマッチングはなかなかうまくいかないことも多いもの。結果として自分の力で良い転職先を紹介できなかった時には、キャリアアドバイザーは無力感を感じてしまうものです。
未経験からキャリアアドバイザーになるための方法
ここからは未経験からキャリアアドバイザーになるために「向いている人の特徴」「転職するための心構え」「転職テクニック」を解説します。ぜひ転職を検討中の方は参考にしてみてくださいね。
キャリアアドバイザーが向いているのは「行動力のある人」!
キャリアアドバイザーが向いているのは、行動力のある人です。
キャリアアドバイザーは成功報酬型のビジネス。求職者を紹介し、求職者が企業に雇用されることで初めて報酬が発生します。しかし、キャリアアドバイザーが1人の就職を成功させるためには約10人と面接しなければならないというのが通説です。
そのため、キャリアアドバイザーが売上を上げるためには少しでも多くの求職者を見つけてたくさん面談しなければなりません。求職者10人を確保するためにはどんどん行動しなければならず、フットワークの軽さが非常に重要です。
キャリアアドバイザーになるために必要な資格・スキル
人材コンサルタントになるためには、
- コミュニケーション能力
- ヒアリング力
- 情報収集力
が重要です。例えば、求職者がどんな人材かをヒアリングしたり、企業で必要としているがどんな人材かを聞き出す力は、キャリアアドバイザーの業務を遂行するために必須のスキル。
そして、日頃から企業とコミュニケーションをとれていれば、企業で求人を募集したいという要望をいち早くキャッチし、企業からの受注案件数を増やせます。
また、「キャリアコンサルタント」という国家資格がありますが、未経験からキャリアアドバイザーを目指す時には取得は必須ではありません。就職後に余力があれば、顧客からの信頼度を高める目的で取得を目指すのがおすすめです。
キャリアアドバイザーに転職するためのテクニック
キャリアアドバイザーに転職するためのテクニックとして、志望動機で「企業の強みを理解しているとアピールすること」が有用です。
例えば、企業に「マッチング後の離職率が低い」という強みがある場合は、なぜ魅力を感じているのかハッキリと伝えましょう。どうして「マッチング後の離職率が低い」ことに魅力を感じているのかをしっかり語ることができれば、採用担当に志望度の高さが伝わります。
自分の持っているスキルや経験をアピールするとともに、なぜその企業が良いのか、入念に企業研究を行ってわかりやすく伝えるようにしましょう。
まとめ
今回はキャリアアドバイザーについて、仕事内容から転職方法まで詳しく解説してきました。キャリアアドバイザーは夜間や休日の対応も多く、なかなか自分の時間がとれない仕事ですが、求職者の転職の成功という人生の節目に立ち会える、やりがいのある仕事です。
もし行動力に自信のある方がいらっしゃれば、キャリアアドバイザーへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。良い転職活動になることをお祈りしております!