上司に怒られた。同じミスを繰り返してしまった。ノルマが達成できなかった。など、「本当に、この仕事に自分は合っていないなあ」とため息をついてしまうことってありますよね。
そのような時は、モチベーションも上がらないし、何をしても上手くいかない。そんな自分に嫌気がさして、また深いため息・・・。どんどん「仕事辞めたいな」と思ってしまいます。
「よし、いっそ辞めてやる!」と実際、辞めることができるかは別問題。「仕事が合わないって甘えなんじゃないか」と頭によぎり、なかなか辞める決心ができない。
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。この記事では、そんなあなたのために、『本当に辞めるべきかどうか』の判断基準や『転職を決意したときの行動』についてお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
仕事が合わないと感じる3つの瞬間
仕事をしていて「自分はこの仕事に合わないな」と感じたことは、1度や2度ではないと思います。
私も今まで、販売、接客業、事務などアルバイトを含めいくつか仕事をして来ましたが、「仕事合わないからもう辞めたいなあ」と、どの仕事でも思ったことがあります。
ここでは、私が仕事が合わないと感じた理由をご紹介します。きっとあなたも同じようなことで、合わないと感じていませんか?
苦手な仕事をしているとき
まず1つ目は、『仕事内容が苦手』という時です。私は、テレアポスタッフとして1年半ほど働いた経験があります。テレアポというのは『お客様に直接電話をかけ、営業のためのアポイントを取る仕事』のことです。
よく家や携帯電話に、「今よりもネットの料金が安くなるご案内です」とか「保険の内容についてアンケートのお電話なんですが〜」のような電話がかかって来ますよね?
まさにそれです。このような電話がかかってきても、相手にせず切る方がほとんど。私はこの『ほとんどの人が話を聞いてくれない』という事に耐えられませんでした。
そのうち「テレアポ苦手だ。仕事が苦痛だ」と毎日が憂鬱に。苦手なことをしていることで「仕事が合わない」と感じていました。
私以外にも
「今の仕事を3年しているが、今でも新人のようなミスをしてしまう」
「後輩の方が仕事ができる」
このように『仕事内容が苦手で苦痛』と感じている方が多いようです。『苦手なこと』を毎日し続ければいけないのは、『仕事が合わない』と感じても無理はありません。
人間関係・社風に馴染めないとき
2つ目は人間関係・社風に馴染めないという時です。私は、どちらかというと内向的な性格なので、イケイケなパーティピーポーがとっても苦手。
学生時代にしていたカラオケのアルバイト先には、イケイケな人達が多くいました。同じシフトになっても話も合わず、居心地が悪いなと感じていました。もちろん続くわけもなく、3ヶ月で辞めてしまいました。
「体育会系のノリについていけない」
「高圧的な上司とウマが合わない」
このような人間関係・社風に合わないと悩んでいる方はよく聞きます。この場合は『仕事が合わない』というより『職場が合わない』だけです。
しかし、会社員として働く場合、1日8時間という大半の時間を仕事に費やしていますよね。その時間が苦痛であれば、ストレスになり、そのうち「この仕事自体が合わない」と思ってしまう方もいます。
正当な評価がされていないと感じるとき
3つ目は自分の能力が正当に評価されていないと感じる時です。私も会社員として働いていた1つ目の会社で、自分の評価に納得いかず「この仕事に合わない」と思っていました。
そのきっかけは、「後輩の方が評価が上」だったことです。自分で言うのも何ですが、当時私は、営業成績も、お客様からの評価も、社内でトップクラス。
それは、真剣に仕事に取り組んでいたからだと自負しています。また、真剣だからこそ、もっと会社を良くするための意見を上司によく進言していました。
しかし、上司からは「会社に対して文句ばっかり言う」と見られていた様です。そのため上司からの評価が上がらず、昇給も昇格もなし。
一方、上司が気に入っているイエスマンの後輩は、評価も高く、先に昇格していました。おそらく給料も上だったと思います。
だんだん「何のために仕事しているんだろう」とわからなくなり、「私はこの仕事、合わないな。辞めようかな」と感じていました。
「どんなに頑張っても給料が上がらない」
「上司の気持ち1つで評価が決まる」
など自分の評価に納得がいかない場合、頑張っている人ほど「この仕事に合わない」と感じる傾向があります。
『仕事が合わないから辞めるべきかどうか』の判断基準
「仕事が合わないな」と感じている方の中には『辞めない方が良い場合』と『辞めてもいい場合』の2パターンあります。
あなたも「合わないな」と感じているけれど、「本当に辞めてしまっていいのか」悩んでいるのではありませんか?ここでは、『辞めるべきなのか、辞めないべきなのか』の判断基準をお伝えします。
判断基準は『自分で改善できるかどうか』の1つだけ
「仕事が合わないな」と感じる時、「合わないという理由で辞めるのは甘えなんじゃないか」などと、迷うものです。ここではわかりやすい判断基準をお伝えします。そればズバリ、『自分で改善できるかどうか』です。
自分の行動や、仕事への向き合い方など、自分の力で改善の可能性をある場合は、安易に辞めてしまわずに、今の仕事を続けた方がいいでしょう。
一方、労働環境や待遇など、自分の力ではどうにもできない場合は、転職して新しい環境でリスタートする方がいいかもしれません。
この判断基準に沿って、『今の仕事を辞めない方がいい場合』と『転職を検討してもいい場合』を具体的に解説しましょう。
今の仕事を辞めない方がいい場合
今から挙げる『自分の力で改善の余地がある』3つの項目に当てはまる場合は、今の仕事を辞めずにもう少し続けてみた方が良いでしょう。
①自分の努力が足りていない場合
これは意外と多いのですが、仕事の嫌な部分を「合わない」という便利な言葉で片付けてしまっている場合です。仕事で結果を出せていない時、「この仕事に合わない」と言う声を多く聞きます。
そう言う方に「じゃあ結果を出すために、工夫したり、勉強したりしたのか?」と聞くと、何も答えられない方がほとんどです。仕事がうまくいかないと、『楽しくない、合わない』と感じるのは当然です。
しかし逆を言えば、『仕事がうまくいけば、楽しい』と感じますし、『楽しい』と感じていることを人は『合わない』と思いません。
『仕事への向き合い方』『仕事のやり方の工夫』『仕事内容に関する勉強』などたくさんできることがあるはずです。
②仕事の中に少しでも面白さを感じている場合
何となく「合わないな」と感じていても、仕事の中に一部分でも面白さを感じている場合は、辞めるべきではありません。これは、続けていくことで、今の仕事の魅力に気がつく可能性があるからです。
もう少し様子を見ておく方がよいでしょう。これは、『仕事を続ける』という行動で、「合わない」という思いを解消できる可能性があります。
③人事異動などで人間関係が変わる可能性がある場合
人間関係で「合わない」と悩んでいる方の中で、人事異動のある職場の方は、少し様子を見ましょう。人事異動で、環境が変わる可能性があります。
人間関係で仕事を辞めたい方は多くいますが、人間関係はある意味『運』です。転職したからといって、次の職場の人間関係が良くなるという保証はありません。
人事異動のタイミングを待つだけでなく、『部署異動を希望する』や『上司に人員配置の変更をお願いする』など、行動を起こすことで解決出来る可能性があります。
辞めて転職を検討していい場合
これから挙げる『自分の力では、どうしようもない』項目に当てはまる場合は、今の仕事を辞めて転職を検討してもいいでしょう。
①人間関係の悩みがあり、環境が変わらない場合
辞めない方が良い場合に、『人事異動などで人間関係が変わる可能性がある時』を挙げました。
しかし、「人事異動の可能性がない」「そもそも部署がない会社」など、環境が変わる可能性がない時は、転職を決意した方がいいでしょう。人間関係は深刻な悩みです。
中には、人間関係が原因で、うつなどを発症するケースもあります。先ほども言いましたが、人間関係は『運』によるところも大きいのが事実です。
転職する場合は、面接時に上司や社内の雰囲気を見極める必要があります。可能であれば、職場内を見学させてもらいましょう。
②会社の方針や、提供している商品、サービスに不信感がある場合
例えば、営業など何かを売る仕事の場合、提供しているサービスや商品が好きになれず、不信感すら感じている場合、お客様に後ろめたさを感じてしまいますよね。
そうなると、仕事の結果も出せないのではないでしょうか。また、会社の方針に対して「それって詐欺みたいなものじゃないか」など不信感を感じてしまう場合も、長く働き続けることは、精神的に難しくなります。
このような場合は、転職を検討し、自分自身が前向きに仕事に取り組める会社を探しましょう。
③他に明確なやりたいことがある場合
少し、『自分の力では、どうしようもない』とは、ずれるかもしれませんが、
「今は販売をしているけれど、仕事の幅を広げるために営業に転職したい」
「プログラミングに興味があり、勉強してプログラマーになりたい」
など今している仕事とは違う、明確なやりたいことがある場合は、転職を考えるタイミングです。ある意味「他にやりたいことがあるのは、自分でもどうしようもない」のかもしれません。
『やりたいことがある』『目標がある』ほどイキイキと人生を過ごせる方法はないと思います。やりたいことがあるのなら、思い切ってその世界に飛び込むとこが、あなたの人生のモチベーションになるのではないでしょうか。
『仕事が合わないから』と転職を決意したときの行動
判断基準に沿って考えた結果、転職を決意したら、どのような行動をすれば良いでしょうか。
ここで何も考えず、安易に転職活動をしてしまうと、次の職場でも「この仕事も合わないから辞めたい」と同じことを繰り返してしまうかもしれません。ここからは、転職を決意したときにとって欲しい行動を、順番に解説します。
『仕事が合わない理由』を整理しよう
まずは、『仕事が合わない理由を整理』しましょう。例えば、私のカラオケの職場が合わなかった体験談を思い出してください。私の場合は、『職場の人たちの雰囲気に合わない』と言うのが大きな問題でしたね。
これは『仕事自体』が合わないと言うよりも『職場』が合わないです。こういった場合は転職を考えるときに、スキルや経験が活かせる、同業他社の選択肢がベストでしょう。こ
のように合わない理由が何かによって、次の選択肢が変わってきます。あなたの「仕事が合わない理由」は何でしたか?
『労働環境』
『人間関係』
『仕事内容自体』
など人によって様々です。自分でも振り返る意味を込めて、一度紙に書き出しましょう。
『仕事が合わない理由』を解決するための対策を考えよう
転職先が『今の仕事が合わない理由』を解決できなければ、何の意味もありません。次は、合わない理由を解決するための『条件』を考えてみましょう。
ケース①『労働環境が合わない理由の場合』
待遇や労働環境が合わないときは、それを解決するための対策を上げていきましょう。
「サービス残業がある」
→そもそも残業がないところを選ぶ。残業代が全額支給されている会社を選ぶ。給料体系にみなし残業代が入っていないか確認する。など
「正当な評価がされていない」
→面接で、社員の評価基準をどのように行なっているか確認する。HPや転職サイトの口コミで現役社員の声を調べる。など
ケース②『仕事内容自体が合わない理由の場合』
仕事内容自体が合わないときは、自分に合う仕事は何なのか自己分析をする必要があります。自己分析をするときは以下のことを書き出してみましょう。
- 今の仕事の苦手なこと、できないこと
- 今の仕事で得意なこと、できること
- 好きなこと
- 嫌いなこと
- 持っているスキル
- 興味があること
- 人から言われる自分の良いところ
これらを書き出して、それぞれについて深く考えることで、自分がどのようなことに適性があるのか、次に何がしたいのか考えてみましょう。
上手く考えられないときは転職エージェントに相談しよう
『仕事が合わない理由』を書き出すことができても、「解決する方法が分からない」「自己分析をしようとしてもよくわからない」という方もいると思います。
このように、自分では上手く考えられないときは、転職エージェントに相談するのも1つの手です。紙に書いたり、自分の思いを言語化するのは実は難しいことです。
そういうときは、転職アドバイザーの方に相談したり、質問に答えていく中で、思いを伝えることができます。
その上でアドバイスをもらうことで、自分では上手くできなかった解決方法を考えることや、自己分析ができるでしょう。
また、人間関係や社風などで悩んでいた方は、転職先の雰囲気などを事前にエージェントから聞けるメリットもあります。
まとめ
この記事では、「仕事が合わない」方に向けて、『辞めるべきかどうか判断基準』を中心にお伝えしました。
仕事が合わなくて、辞めたいなと感じたら、まず『自分で改善できるかどうか』考えてみてください。それがどちらか分かれば、これからどう行動すれば良いか見えてきます。
仕事は人生の中で大半の時間を費やします。その仕事を「合わない」と思いながら辛い時間を過ごすのは、もう終わりにしましょう。
今の仕事を続けるにしろ、転職するにしろ、この記事がきっかけになり、あなたが『仕事を楽しんで』毎日を過ごせることを願っています。