「転職活動をしたいけど、履歴書ってどう書いたらいいの?」「採用担当はどんなところを見てる?」など、転職活動を始めるにあたって履歴書を準備しなければならない時、たくさんの疑問が出てきてしまう方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、履歴書について
- 履歴書の準備方法
- 履歴書の各項目について、書き方の注意点
- 履歴書のよくあるQ&A
を解説していきます。
これから履歴書を準備しなければならない方は、ぜひ事前にご一読いただき参考になさってください。
履歴書の準備方法
履歴書を作成するために、事前に準備すべきことは何かあるのでしょうか?ペンの色は何色にしたらよいのか、どんな写真を撮ったらよいのかなど、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
ペン、封筒、送付状を準備する
履歴書を手書きで作成し、企業に送付しなければならない場合は、「ペン」「封筒」「送付状」を準備しましょう。
ペン
ペンの色は黒色で、耐水性のインクを選んでください。青やブルーブラックが使われることもありますが、こだわりがなければ黒を使うのが無難です。
また、消せるボールペンや鉛筆、シャープペンシルは偽装が疑われてしまうため、利用しないようにしてください。もし間違えてしまった場合は、修正液は利用せずに新しい用紙に書き直しましょう。
封筒
封筒は、A4サイズを折らずに入れられる「角形A4号」「角形2号」を選んでください。色はきちんとした印象になる白を選び、封筒の左下には「履歴書在中」と記載しましょう。
送付状
送付状は「誰が」「いつ」「何を」送ったか示すためのもの。項目としては「日付」「宛名」「自分の連絡先、氏名」「件名」「用件」「同封書類」を記載し、「以上」で締めて下さい。
より丁寧に書きたい場合は、「頭語、時候の挨拶」「自己PR」「結びの挨拶、結語」を添えると、採用担当者には好印象に映ります。
履歴書のフォーマットを準備する
履歴書のフォーマットを準備しましょう。会社によっては指定のフォーマットがあるため、まずは指定の有無を確認してください。指定がない場合、転職サイトなどで無料配布されているフォーマットを利用すると簡単です。
転職サイトによっていろいろなフォーマットがあるため、自分がアピールしたい項目が大きいフォーマットを選ぶようにしましょう。
例えば、経験者の場合は職歴欄が大きいもの、未経験者の場合は志望動機欄、自己PR欄が大きいものを選ぶのがおすすめです。もし、フォーマットに書くのが苦手な項目がある場合でも、自分の判断で項目を消すのはやめましょう。
また、履歴書の作成は、手書き、もしくはパソコンで行いましょう。手書きにするか、パソコンでの作成のどちらのフォーマットを選ぶべきかは当記事の最後でご説明します。ぜひ最後までお読みいただき、応募先の会社によってフォーマットを使い分けてください。
顔写真を撮影する
履歴書には顔写真の貼付が必要です。顔写真は、原則撮影後3か月以内のものを利用するようにしましょう。写真のサイズは縦40mm×横30mmと決まっているため、スピード写真で撮影する場合は間違ったサイズを選択しないよう注意してください。
背景色はブルー、グレー、白がおすすめです。派手な色は選ばず、落ち着いていて顔写りの良い色を選びましょう。
また、写真の撮影はできればスピード写真でなく、写真館で行うのがおすすめ。値段は高くなりますが、写りがよい写真を撮ってもらえるため、採用担当にも好印象を持ってもらえる可能性が高いです。
【履歴書の書き方】各項目について書き方の注意点
履歴書にはたくさんの項目がありますが、それぞれの項目はどのように書いたらよいでしょうか?また、どんな点に気を付けたらよいのでしょうか?ひとつずつ見ていきましょう。
基本情報の書き方
日付
基本情報の日付には提出日を記入してください。履歴書を実際に書いた日ではなく、郵送ならポスト投函日、メール送信ならメール送信日、面接で渡す場合は訪問日を記載しましょう。
年齢、誕生日
年齢には満年齢(自分が生まれてから何年経過したかを表す年齢)を記載しましょう。提出日前後に誕生日がある場合は、年齢を間違えないように注意してください。また、誕生日など、日付については西暦か和暦かを履歴書全体で統一しましょう。
押印
押印欄がある場合は、認印を押してください。インクが入っているスタンプ印は、年月が経つと薄くなってしまうため、公文書では一般的に利用しないことが多いです。スタンプ印は避けて、認印を利用するようにしましょう。
顔写真
顔写真は、他の項目で書き損じが発生する可能性もあるため、最後に貼りましょう。
学歴・職歴の書き方
学歴
学歴は高校、専門学校卒から記載を始めましょう。もし応募職種に活かせる専攻や研究テーマに携わっていた場合は詳しく書いてアピールするのがおすすめです。また、学校名は省略せず、「〇〇高校」ではなく「〇〇高等学校」など正式名称で書いてください。
職歴
職歴は時系列で書き、会社名は省略せず正式名称で書くようにしましょう。退職予定の会社には退職予定日を記載してください。もし職歴を書ききれない場合は、「詳細は職務経歴書に記載」と省略して簡潔に記載しても問題ありません。
賞罰の書き方
賞罰には全国、国際レベルの大会で受賞した「賞」、犯罪歴を「罰」として記載しましょう。例えば会社で何か賞を受賞したケースや、業界で何か賞を受賞したケースは賞罰欄には記載せず、職務経歴書に記載してください。
また、学生時代など受賞から時間が経過しているものも書かないようにしましょう。特に該当するものがない場合は「なし」と記載してください。
免許・資格の書き方
最初に免許を書き、次に資格を書きます。免許や資格は正式名称で書いてください。もし取得時から名称が変わっている場合は、取得時の名称を書くようにしましょう。
また、たくさんの免許、資格を持っている場合は、求人に関連するものだけを抜粋して記載してください。仕事内容と関連のない資格が書かれていると、採用担当者から応募に疑問を持たれてしまう可能性もあります。求人と関わりの深い免許、資格のみを記載するようにしましょう。
志望動機の書き方
志望動機は、求人で必要とされる人物像を分析して、それに見合った内容を作成するようにしましょう。もし過去の経歴が活かせそうな場合は、その経歴とそこから培ったスキルをあわせてアピールするのがおすすめです。
また、他社ではなくどうしてその会社なのか、具体的に理由を書くようにしましょう。例えば、こだわりの素材を作っているメーカーへの応募では、「見た目の良さだけでなく、環境に配慮した素材を使っていることに魅力を感じる」などと語ることができれば、どうして志望しているのかが採用担当にしっかり伝わります。
抽象的な言葉を避けて、自己PRを交えてしっかりアピールしましょう。
本人希望記入の書き方
複数職種の募集がある場合などには、本人希望記入欄に希望職種を記載してください。待遇面について希望がある場合でも、原則的には希望を記載しない方が無難です。
もし求人にマッチする人材だと思ってもらえても、希望する待遇を準備できない場合には採用が見送られてしまいかねません。どうしても何か書きたい場合は、「貴社規定でお願いいたします」と書くにとどめましょう。
【履歴書の書き方】よくあるQ&A
履歴書を実際に書いていると、いろいろな疑問が出てくるかもしれません。よくある3つの疑問について、回答を見ていきましょう。
【ブランクがある場合は空欄で良い?】ブランクの理由を簡潔に書こう
ブランクの期間がある場合、何も書かなくても良い?
よくある疑問のひとつに、「職歴にブランクがある場合にどう書いたらよいかわからない」というものがあります。履歴書を書くときには、様々な理由で経歴にブランクがある方も多いでしょう。例えば、育児や介護、留学、引きこもりなど、ライフステージに応じて様々なケースが考えられます。
実際のところ、履歴書上は空欄のままでも問題ありませんが、面接では必ずその空白期間について、採用担当から質問があります。そのため、ブランクの期間に何をしていたか、あらかじめ履歴書にも記載しておくのがおすすめです。
履歴書に記載しておいた方が、面接の準備にもなるため、当日の質疑応答もスムーズに進められます。さらに、ブランクの期間に自分が何をしていたか棚卸をして、求人に繋がる資格やスキルを取得できていればアピールのチャンスです。ただし、もし何もない場合でも嘘をつくのはやめましょう。
【志望動機を使いまわしても良い?】志望動機は会社によって具体的に書き分けよう
たくさんの企業に応募するので、毎回志望動機を書き分けるのが大変。
ひとつの志望動機を使いまわしてもよい?
志望動機を使いまわしても大丈夫か、気になっている方も多いのではないでしょうか。たくさんの企業に応募する時は、毎回志望動機を作るのはとても大変な作業かもしれません。それでも、志望動機は使いまわさず企業ごとに作成しましょう。
志望動機欄は採用担当者にとって、「どうしてこの人が応募してきたのだろうか」という疑問を解決し書類審査の合否を判断する場所です。したがって、志望動機では、会社ごとに「どんなところに魅力を感じているか」「自分のどんなスキルや知識が活かせるか」を書くようにしましょう。
また、逆にコピペして不自然にならない志望動機になっている場合は、具体性に欠けた内容になっている可能性もあります。しっかりと企業研究を行い、どうしてその企業に魅力を感じているのか、自分のどんな能力が発揮できると考えているのかがわかるような志望動機を作成しましょう。
【履歴書はPCで書いても良い?】手書き指定がなければPCで作成してOK
自分の字に自信がないので、履歴書をパソコンで作成しても良い?
履歴書を手書きで作成しなければならないか迷っている方もいらっしゃるかもしれません。会社によっては履歴書のフォーマットが指定されているので、それに従って作成する必要がありますが、もし指定がなければパソコンで作成しても問題ありません。
ただし、会社によって、手書きにするかパソコン作成にするか分けることが大切。会社によって、パソコンでの作成を好むのか、手書きでの作成を好むのかが異なるため、会社の雰囲気を見極めて使い分けましょう。
例えば、ベンチャー企業やIT企業に応募する場合、手書きだとITリテラシーが低いと思われてしまう可能性も。逆に、昔ながらの伝統的な企業では手書きの方がやる気が感じられると評価するケースもあります。
応募先の会社の雰囲気を見極めて、必要に応じてパソコン作成、手書き作成を使い分けるようにしましょう。
まとめ
今回は履歴書作成の準備や書き方、よくあるQ&Aについて解説してきました。それぞれ書き方のルールや注意点があるので、慎重に作成を進めてみてください。
中でも特に重要となる志望動機、自己PRについては、応募先の企業をしっかり研究して、志望度の高さがわかり、求める人物像へのマッチ度の高いものを作成しましょう。良い転職活動となることをお祈りしております!