「転職活動をしたいけど、職務経歴書ってどう書いたらいいの?」「採用担当はどんなところを見てる?」など、転職活動を始めるにあたって職務経歴書を準備しなければならない時、たくさんの疑問が湧いてきませんか?。
そこで今回は、職務経歴書の
- 職務経歴書の準備方法
- 職務経歴書の各項目について、書き方の注意点
- 職務経歴書のよくあるQ&A
について解説していきます。
これから職務経歴書を準備しなければならない方は、ぜひ事前にご一読いただき参考になさってください。
職務経歴書の準備方法
職務経歴書を作成するために、事前に準備すべきことは何かあるのでしょうか?職務経歴書の作成前に準備すべきことは何か、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
職務経歴書のフォーマットを準備する
職務経歴書のフォーマットを準備しましょう。職務経歴書のフォーマットには、
- 編年体方式:古い経歴から順に書く形
- 逆編年体方式:現在から過去にさかのぼる形
- キャリア方式:プロジェクトごとに書く形
の3種類があります。3つの中から自分の書きやすい方式を選んでください。
選び方のポイントとして、もしキャリアのステップアップを見せたい場合は編年体方式、「知識やスキルをわかりやすく伝えたい」「転職回数が多い」場合はキャリア方式がおすすめです。選び方に迷った場合は、最も一般的な逆編年体方式を選びましょう。
履歴書と職務経歴書の違いを把握しておく
職務経歴書を書く前に、履歴書と職務経歴書の違いを把握しておきましょう。履歴書と職務経歴書の2つは似ているようで役割が異なっており、履歴書は基本的なプロフィールを確認するための書類。
一方、職務経歴書はこれまでの仕事の実績、培ってきたスキルをアピールするための書類です。職務経歴書では、志望する求人の求める人物像に合わせてスキルや経歴を持っていることを、具体的なエピソードを交えつつ作成するようにしましょう。
求められる人物像を分析しておく
職務経歴書を作成する前に、求人内容を読み込んで求められる人物像を分析しておきましょう。
求められる人物像がわかれば、志望動機や自己PRに書くべき内容を考えられます。求人を読み込んで、具体的にはどんなスキルが必要か、どんな経歴が求められているかまで落とし込み、自分の持っているスキルや経歴が活かせるか考えてみましょう。
もし自分の持っているスキル、経歴が、必要なスキルや経歴と完全に一致しなくても、それに近いものがあれば十分にアピール材料にできます。求められる人物像に少しでも近しい経歴、スキルを自分の中から見つけ出しましょう。
【職務経歴書の書き方】各項目について書き方の注意点
職務経歴書にはたくさんの項目がありますが、それぞれの項目はどのように書いたらよいでしょうか?また、どんな点に気を付けたらよいのでしょうか?ひとつずつ見ていきましょう。
職務概要の書き方
はじめに例文を見てみましょう。
例文:
〇〇株式会社に入社。プロジェクトマネージャーとして顧客の管理会計システムの導入案件を担当していました。チームメンバーが20名と多かったため、定期的にチーム会を実施することで、メンバー間でも円滑なコミュニケーションをとった結果、トラブルなくプロジェクトを完了させることができました。
職務概要
職務概要は3~4行でまとめます。複数の会社を経験している場合は、特に求人内容に関連の深いものをまとめて書きましょう。あまり長くなると最後まで読んでもらえないケースがあるため要注意です。
内容
内容については、応募先企業の求人で求められている人物像に合わせてネタを散りばめておきましょう。上記では、コミュニケーション能力をアピールするために、人数の多いチームをうまくまとめて、プロジェクトを無事完了させることができたという経験を書いた例を挙げています。
職務経歴の書き方
まず例文を見てみましょう。
例文:
〇〇部〇〇課
【担当クライアント】〇〇株式会社(大手飲料メーカー)
【プロジェクト内容】管理会計システムの導入
・スクラッチ開発の既存システムをパッケージソフト〇〇に入れ替え
・要件定義フェーズ~ユーザーテストフェーズがスコープ
【実績】
・プロジェクトマネージャーとして顧客とスコープ調整、スケジュール調整、契約の締結を実施
・プロジェクト開始後はチームメンバーの進捗管理、課題管理、顧客の要望管理を実施
・随時柔軟な計画変更を行い、スケジュール通りにシステムリリース
職務経歴は各項目3~4行までで、シンプルにまとめましょう。
箇条書きを利用した場合、行数が少し多くなっても問題ありません。忙しい採用担当がパッと見てわかるように整理することが大切です。また、冗長に書いてしまうとわかりにくく最後まで読んでもらえないため、文章だけを書き連ねるのはやめましょう。
もし複数企業での勤務経験がある場合は、それぞれを3~4行でまとめてください。応募する企業に関連の深い内容を中心に書くようにするのがポイントです。
活かせる知識・スキルの書き方
例①:財務会計、管理会計の知識(日商簿記2級を保有)
例②:ExcelVBA(自分でツールを作成できるレベル)
活かせる知識・スキルには、職務経歴だけでは読み取れない知識やスキルをアピールしましょう。具体的には、募集ポストにマッチする専門性をアピールする方法、そして一般的なビジネススキルをアピールする方法の2つです。
募集ポストにマッチするようなスキルでは、例えばこれまでの業務経験や業界知識、専門的なツールやソフトの習熟度などを記載しましょう。また、一般的なビジネススキルとしては、PCスキルや語学力、マネジメント力、課題解決力などが記載できます。
未経験者の転職では、書類選考で「活かせる知識・スキル」が重視されることも多いため、しっかり準備して書くようにしてください。ポイントは、箇条書きを使ってわかりやすく書くことと、レベル感を明示することです。
免許・資格の書き方
例:IPA プロジェクトマネージャー試験(PM)
免許・資格には仕事に関係のあるものを記載しましょう。
もし記載欄が大きくても、たくさん書く必要はありません。仕事に関連のない資格がたくさん書かれていると、採用担当からは応募に疑問を持たれてしまいます。今までに必要で取得した資格、入社後に活かせそうな資格、入社後必須になる資格を中心に記載しましょう。
自己PRの書き方
例文を見てみましょう。
例文:
マネジメント力
約3年間、ユーザーの管理会計システム、人事システムの入れ替えプロジェクトのマネージャーを担当してきました。チーム内の連携を強めるために必要な会議体を設計し、定例会議で随時トラブルの芽を拾い上げて対応することができたため、無事プロジェクトを成功に導くことができました。
自己PRを書く準備として、まずはこれまでの経歴を洗い出し、応募先企業で求められる人物像を想像して経験、実績を選びましょう。
その経験、実績を言い換えることで能力、スキルと表現し、自己PRを作り上げてください。文字数は100~200文字程度で、箇条書きを利用して1テーマにつき3~4行になるようにまとめましょう。
【職務経歴書の書き方】よくあるQ&A
職務経歴書を実際に書いていると、いろいろな疑問が出てくるかもしれません。よくある3つの疑問について、回答を見ていきましょう。
【自己PRに何を書いたら良い?】 褒められた経験を思い出して書こう
特に長所が思いつかない。自己PRには何を書いたらいいの?
自己PRに書くべき内容が思いつかない方はいらっしゃいませんか?
そんな時は、これまで会社で褒められた経験や感謝された経験がなかったか思い出してみてください。例えば「ミスが少ない」と褒められた場合は、言い換えれば「正確にミスなく作業できる集中力がある」と言えます。
また、仕事上で大切にしていることを語るのもひとつの手段。例えば「常にお客様視点を大事にしている」など、相手の立場に立って考えることができるという点をアピールするのもありです。
【どうやって書けば採用担当の目に留まる?】見やすくまとめよう
いつも書類選考で落ちてしまう。どうやって書けば採用担当の目に留まる?
採用担当の目に留まる職務経歴書の書き方がわからない、という方もいらっしゃるでしょう。
まずは職務経歴書を全体的に見やすくまとめることを意識しましょう。アピールしようとする気持ちが強くなって文章を長々書いてしまうと、採用担当は読む気持ちがなくなってしまいます。
必要な情報を整理し、重要なものに絞って箇条書きなどでわかりやすく整理すれば、最後までしっかり読んでもらえる印象的な職務経歴書が作成できます。
【退職した理由は書くべき?】書かなくてOK。面接で説明しよう
人間関係が嫌になって退職したけど、職務経歴書に書いた方がいい?
退職した理由を職務経歴書に書いた方がいいか、迷っている方もいらっしゃるかもしれません。退職した理由については、職務経歴書に書かなくても問題ありません。ただし、採用担当としては気になるポイントのひとつなので、面接で質問されることは想定しておきましょう。
退職理由で嘘をつくのはNGですが、もしネガティブな理由の場合は伝え方を工夫してください。客観的な事実をもとに、できるだけポジティブな見方で事実を説明するのが大切です。
まとめ
今回は転職活動で重要な職務経歴書について、書き方やQ&Aを見てきました。応募先の企業に応じて志望動機や自己PRを考えるのはとても大変なことですが、それぞれコツや注意点をおさえて魅力的な職務経歴書を作成してください。
採用担当の目に留まるよう、企業研究をしっかり行って、充実した内容の職務経歴書を目指してみましょう。良い転職活動になることをお祈りしております!