突然ですが、あなたは円満退社や気持ちよく退職したいと思っているものの、辞める前に知っておかないと損するポイントがあるってご存知ですか?
え?退職したいって上司の許可もらって退職届を出すだけでいいんじゃないの?
このようにただ退職すればいいと思っている方は非常に多いです。
心当たりがあるそこのあなた!もったいない!もしかしたらあなたの退職の仕方は損をしているかもしれません。
そこで会社を辞める前に知っておくとためになる情報17選を「退職手続き編」「転職活動編」「生活編」の3つに分けてご紹介します。
どうせ会社を辞めるなら、できるだけ得して辞めたいですよね?これから紹介する情報を確認して、損をせずに退職しましょう。
会社を辞める前に知っておくとためになる情報【退職手続き編】
まずは会社を辞める前に知っておくとためになる情報【退職手続き編】はこちらの9つです
- 就業規則を必ず確認する
- 退職理由を伝える必要はない
- 民法上退職届は2週間前で良い
- 競業避止義務誓約書の拒否ができる
- パワハラなどの違法行為がある場合は即退職できる
- 有給休暇を取得する権利がある
- ボーナス支給後に退職を伝える
- 退職日のタイミング
- 強引な引き止めなどでスムーズに退職できないと気は退職代行も1つの方法
それぞれみていきましょう。
就業規則を必ず確認する
円満に退職するには社内ルールに則って手続きすることがポイント。そこで必ずやってほしいのが就業規則の確認です。
就業規則には「ボーナス、退職金の支給条件」「退職の申告期日」「有給休暇の条件」などのルールが記載されています。就業規則の確認をせずに退職を上司に申し出ると、退職金やボーナスがもらえないなど損をしてしまう可能性が。
貰えるものを全てもらったり、トラブルになることを防ぐためにも就業規則は絶対にチェックしておきましょう。
退職理由を伝える必要はない
退職を上司に伝える際「納得できる理由がないと認められない」といわれるケースがあります。ですが退職理由を事細かに伝える必要がないことを知っておきましょう。
労働者には退職の自由が認められています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。(民法627条)
引用:民法 – e-Gov法令検索
そのため、口頭や書面で退職理由を伝えるときは「一身上の都合」で問題ありません。
とはいえ上司からしつこく聞かれるかと思いますので、「他にやりたいことがある」「キャリアアップがしたい」など言える範囲で建前の理由を伝えることをおすすめします。
民法上退職届は2週間前で良い
強引な引き止めなどでなかなか辞めさせてくれないケースもあると思います。その場合は、民法において退職届は2週間前で良いことを覚えておきましょう。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。(民法637条)
つまり、退職を申し入れてから、2週間で退職することができます。しかし、退職で揉めているときに2週間経ったからと一方的に退職するメンタルの持ち主はほとんどいないでしょう。その場合は後で詳しく説明する退職代行の利用を検討した方が良いこともあります。
ただ会社側が退職を認めないという態度でも、あなたは必ず辞められるということを知っておいてください。
競業避止義務誓約書の拒否ができる
競業避止義務とは労働者が所属する(していた)企業と競合に値する組織に属したり、会社を設立することを禁ずる義務のこと。
会社によっては退職時に競業避止義務誓約書に同意を求められるケースがあります。しかし、労働者はこれを拒否する権利があります。
サインしないと退職を認めないという会社もあるかもしれませんが、したくもない制約をする必要はありません。
退職に必要な書類だからと、中身を確認せずサインしてしまっては「競業避止義務誓約書に同意したのに違反している!」と後でトラブルになる可能性もあります。特に同業他社に転職する場合は注意してください。
パワハラなどの違法行為がある場合即退職できる
パワハラ・給料の未払いなど違法行為がある場合は2週間待たずに即退職することができます。他にも基準を超えた長時間労働や有給取得を認めない行為も違法になることがあります。
パワハラなどでお悩みの方は、労働基準監督署や後述の退職代行やなどに相談してみると良いでしょう。
有給休暇を取得する権利がある
退職を決意したらできるだけ有給休暇を使って辞めたいと思いますよね?しかし、引き継ぎや人手不足などを理由に有給の申請を拒否する会社もあるんです。
でもご安心ください。法律上正当な手順で有給休暇の申請が行われた場合、会社はこれを拒否することができません。
会社側が有給を認められないといってくるのは、あなたが「会社が拒否できない」という知識を知らないと思っているからです。
法律上認められているということをはっきり申告して、有給を使い切りましょう。
ボーナス支給後に退職を伝える
ボーナスの支給は法律で定められているものではないため、ボーナス支給前に退職を伝えてしまうとボーナスがもらえない可能性があります。
特に中小企業では、ボーナス支給額など経営者や上司の気分次第で大きく変わるというケースも。
なので、退職を考えている方は、ボーナスの支給後に退職を伝えると損することなく退職することができます。
退職日のタイミング
よく退職日はいつが1番得するの?という疑問を聞きます。
これは転職先が決まっているかどうかでタイミングが異なることはご存知ですか?そこで「転職先が決まっている場合」「配偶者の扶養に入る場合」「転職が決まっていない場合」に分けて解説します。
転職先が決まっている場合は入社日の前日
退職日のタイミングは社会保険を考慮して決めましょう。社会保険のうち健康保険、厚生年金、介護保険は会社とあなたで半分ずつ負担しています。そのため、自分で費用を払ったり、手続きの手間を無くすために入社日の前日に退社するのがベストです。
つまり、空白期間を全く作らないということ。退職日から入社日まで期間が空いてしまうと、その期間は国民健康保険や国民年金に切り替えなくてはいけなくなります。
転職先が決まっているなら、手続きや自己負担になる費用がもったいないので、入社日の前日を退社日に設定することがおすすめです。
結婚し配偶者の扶養に入る場合は月末1日前までに
退職を考えている方の中には、結婚をきっかけに退職する方もいると思います。その場合は「月末日の1日前に退職するとお得」です。
社会保険料は月末にその月の分の保険料を払いますが、月末1日前に辞めると、その月の保険料を払わなくていいのです。そのため、給料から天引きされる保険料が1ヶ月分少なくて済みます。
そして配偶者の扶養に入れば、保険料が免除されるので1ヶ月分保険料がお得になるカラクリです。
転職先が決まっていない場合
じゃあ転職先が決まってなくても、月末1日前に退職すれば1ヶ月分社会保険料を払わなくていいから得なんじゃないの?
上記のように思った方は注意が必要です。確かに、退職日を月末1日前にすれば、社会保険料を払わないため、手取りが増えます。
しかし、配偶者の扶養に入らない方は、その月の健康保険料と国民年金が未納に!その分を自分で国民健康保険に切り替えて払う必要があるので、得になるとは限りません。
先に払うか、後で払うかだけの違いってことだね。
強引な引き留めなどでスムーズに退職できないときは退職代行も1つの方法
強引な引き止めや、有給取得の拒否などで退職日が決まらないなどスムーズに退職できないときは、退職代行を利用するのも1つの方法です。
また、パワハラなどの違法行為で即日退職したいとき、自分ではどのように手続きすれば良いか分かりません。しかし、退職のプロである退職代行にお願いすれば即日退社することも可能。
退職に関する手続きの代行や、有給取得の交渉も行ってくれるので、会社から強く拒否されて困っている方も安心です。
退職代行について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
会社を辞める前に知っておくとためになる情報【転職活動編】
続いて会社を辞める前に知っておくためになる情報【転職活動編】の3つをみていきましょう。
- 6月・12月から求人が多くなる
- 転職活動は平均3ヶ月から6ヶ月かかる
- 転職活動は退職する前から始める
6月・12月から求人が多くなる
転職活動を始めるなら、求人数が多くなる6月、12月から始めることをおすすめします。6月、12月の求人数が多くなる時期から転職活動を始めた方が良いのは以下の理由です。
- 6月、12月前後のボーナス支給後に退職者が多くなるため、企業も穴埋めの採用活動が活発になる
- 企業が10月・4月入社の求人を出し始める
- 求人数が多ければ、多いほど選択肢が増える
- 求人数が多いと人材確保の競争が激しくなるため、条件の良い求人が多くなる傾向がある
転職活動するなら、求人数が多くなるときの方が絶対にお得!企業の採用活動も活発になるので、転職先も決まりやすい傾向があります。
転職活動は平均3ヶ月から6ヶ月かかる
一般的に転職活動は3ヶ月から6ヶ月かかることはご存知ですか?人によってはさらに長くかかる場合もあり、思っているほどすぐには転職先が決まりません。
意外と転職活動に時間がかかることを知っておかなければ、無職期間中の生活費や貯金がなくなり、生活できないピンチになることもあります。
転職活動は退職する前から始める
初めて退職・転職を検討している方は、退職後から転職活動を始めるものだと思っている傾向があります。
しかし、転職活動を始めるなら絶対に在職中から始めるべきなのです。
なぜなら、退職後に転職活動を始めると「すぐに転職先が決まらないかもしれない」「無職期間が長くなると生活できなくなる可能性がある」「空白期間が不利になることもある」などリスクがいっぱい!
一方、在職中から転職活動を始めれば、転職先が決まってから退職するので、仮に転職活動が長引いても問題なし。お金の心配もありません。
さらに、退職を上司に伝えるときも「転職先が決まっているので」の一言で引き止められにくい!いいことしかありません。
働きながら転職活動するときは転職エージェントがおすすめ
とはいえ「働きながら転職活動なんて、時間なくて無理!」と思う方もいるでしょう。その場合は転職エージェントがおすすめです。
転職エージェントでは転職のプロが「あなたに合った求人探し」「企業への応募」「面接日程の調整」など手間がかかる部分を全て代行してくれます。
また、初めて転職する方にも安心な面接練習や履歴書の添削など嬉しいサポートも盛り沢山!働きながら転職活動を始めるなら活用しない手はありません。
転職エージェントは完全無料!まずは公式サイトを覗いてみよう!
おすすめの転職エージェントはこちらです。
会社を辞める前に知っておくとためになる情報【生活編】
最後は会社を辞める前に知っておくとためになる情報【生活編】です。生活編のためになる情報は以下の5つ。
- クレジットカードは退職前に作っておく
- 最低3ヶ月分の生活費を貯めておく
- 失業保険の受給額・期間の確認
- 働けない間の給付金
- 社会保険給付金サポートを利用すると給付金を最大限受給できる
それぞれみていきましょう。
クレジットカードは退職前に作っておく
突然ですが、退職してしまうとクレジットカードの審査に通らないケースもあることはご存知ですか?実は、退職・転職して職歴をリセットしてしまうとクレジットカードが作りにくくなるんです。
クレジットカードは「安定した収入があること」が絶対条件。そのため退職して無職になってしまうと審査に通りません。
「転職すれば収入あるから大丈夫じゃないの?」と思ったそこのあなた。転職してもすぐには作れないんです。
転職後すぐは試用期間後に不採用になる可能性や、すぐにまた転職するかもと思われるため【安定した】収入があるとみてもらえない!そのため、転職後半年から1年は審査に通りにくいといわれてるんですね。
近年はキャッシュレス決済が当たり前の時代。クレジットカードは社会人にとって必須です。まだクレジットカードをお持ちでない方は今のうちに作っておきましょう。
こちらの記事では、退職前にクレジットカードを作成する方法をご紹介していますのでぜひご覧ください。
最低3ヶ月分の生活費を貯めておく
もし転職が決まる前に退職するなら、最低3ヶ月分の生活費を貯めておきましょう。なぜなら、一般的な転職活動の期間が3ヶ月から6ヶ月必要のため、その期間は貯金で生活しなくてはいけないからです。
失業保険あるからいいでしょ?
失業保険はいつからもらえるかご存知ですか?自己都合で退職する場合、失業保険を貰うまでに約3ヶ月かかります。つまり、最低でも3ヶ月間は無収入!3ヶ月分の生活費は貯金を切り崩さなければいけません。
貯金がなければ退職することって実は難しいんです。
失業保険の受給額・期間の確認
失業保険について知っておくべき情報はまだあります。
失業保険は、失業した方が安定した生活をしながら、1日でも早く再就職するための制度で、離職前の給与の50%から80%を一定期間受給できる制度です。
受給金額や期間は、離職前の給与額や雇用保険に何年加入していたかなどによって異なります。
そのため
思っていたより失業保険が全然もらえない!
ということもよくあります。自分がどのくらい受給できるのか一度ハローワークのHPで確認しておきましょう。
参考:雇用保険手続きのご案内 – ハローワークインターネットサービス
働けない期間の給付金
失業保険のように働けない間の給付金は他にもあります。例えば病気や怪我などの理由で働けない場合は「傷病手当」を受給できます。
他にも、職業訓練を受講するときの給付金や助成金。やむをえず、働けなくなった場合の住民税の免除や生活保護などもあります。受給の対象になっている給付金は活用した方が、生活が楽になります。気になる方は一度調べてみると良いでしょう。
社会保険給付金サポートを利用すると給付金を最大限受給できる
退職を検討している方には、仕事によるストレスなどで、うつの症状や体調不良がある方もいると思います。その場合は、転職するよりまずは体と心を休めることが先決です。
しかし、しっかりと休みたくても生活費が心配で、休めないという方もいるでしょう。先ほど述べたように傷病手当という働けない間の給付金があるのですが、これには1つだけ大きな問題があります。
それは、傷病手当の申請は個人では難しすぎるということ!そこでご紹介したいのが社会保険給付金サポートです。
社会保険給付金サポートでは、複雑な申請を1からサポートし、個人で申請するよりも多く給付金も受給することもできます。さらに、受給期間が最大28ヶ月になる場合も。
社会保険給付金サポートについて、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
本当に仕事を辞めるべきか迷う場合は「仕事の辞めどきがわかる10のサイン」と確認しよう
会社を辞める前に知っておくとためになる情報を知った上で、あなたは本当に仕事を辞めるべきか確認してみませんか?
「なんとなく辞めたいけど、はっきりした理由がない」「仕事嫌だなと思いながらもう何年もずるずる過ごしてきた」「転職するのも面倒だしな」などと感じている方は要注意!
もしかするとあなたは、仕事の辞めどきのタイミングを逃して、損をしてしまうかもしれません!
ドキッとした方はこちらの記事で仕事の辞めどきをチェックしてみましょう。
退職前にやっておくべきこと
退職を決意したなら、退職前にやっておくべきこともチェックしておきましょう。ここまでご紹介したためになる情報は、退職するときに損しないための知識です。
その知識をフルに使って、退職手続きを進めれば、1つも損することなく、なんならもらえるものを全部もらって退職することができます。
でも、そのためには具体的な退職前にすべきことを知っておかないといけませんよね?
そんなあなたに向けて、こちらでは退職前にやっておくこと9選をご紹介。ぜひ参考にしてください。
会社を辞める前に知っておくとためになる情報17選
会社を辞める前に知っておくとためになる情報17選をご紹介しました。最後におさらいしておきましょう。
- 就業規則を必ず確認する
- 退職理由を伝える必要はない
- 民法上退職届は2週間前で良い
- 競業避止義務誓約書の拒否ができる
- パワハラなどの違法行為がある場合は即退職できる
- 有給休暇を取得する権利がある
- ボーナス支給後に退職を伝える
- 退職日のタイミング
- 強引な引き止めなどでスムーズに退職できないと気は退職代行も1つの方法
- 6月・12月から求人が多くなる
- 転職活動は平均3ヶ月から6ヶ月かかる
- 転職活動は退職する前から始めるクレジットカードは退職前に作っておく
- 最低3ヶ月分の生活費を貯めておく
- 失業保険の受給額・期間の確認
- 働けない間の給付金
- 社会保険給付金サポートを利用すると給付金を最大限受給できる
ご紹介したものの中には、実はあまり知られていない情報もあります。知っているといないでは大違い!きちんと確認して損をしない退職になることを願っています。