賢そうでかっこいいイメージがある戦略コンサルタント。高収入や高いステータスを実現できるなどの理由で人気がある職種です。しかし、「寝る暇もないほど激務って本当？」「採用されるには資格が必要？」など戦略コンサルタントに関して疑問を感じていませんか？
そこで今回は
- 戦略コンサルタントの仕事内容・働き方・給与は？
- 戦略コンサルタントの1日の流れ・やりがい・苦労とは？
- 未経験から戦略コンサルタントになる方法
についてご紹介します。戦略コンサルタントに興味がある、転職したいとお考えの方はぜひ最後までご覧ください。
戦略コンサルタントの仕事内容・働き方・給与は？
そもそも戦略コンサルタントがどのような仕事で、どんな働き方をしているのかご存じですか？はじめに戦略コンサルタントの「仕事内容」「働き方」「給与」についてご紹介します。
戦略コンサルタントの仕事内容
戦略コンサルタントは、企業の経営陣が抱えている課題の解決方法を提案する仕事です。例えば中長期的な事業計画やM&A（企業の買収）新規事業や海外進出の計画などクライアントの相談は多岐にわたります。
つまり、企業が抱える「このままじゃダメだと思うんだけど一体何をすればいいの？」という課題解決をサポートをする仕事です。
実際に、トップ戦略コンサルティングファームであるマッキンゼーのプロジェクト内容をご紹介します。
日本のスキンケアブランドの中南米戦略
参考：日本のスキンケアブランドの中南米戦略 – McKinsey
戦略コンサルタントの働き方！残業や休日は？
戦略コンサルタントの働き方は、プロジェクトによって忙しさが変わります。プロジェクトが佳境になると、睡眠時間が2、3時間という日も珍しくありません。
しかし、激務になりがちな戦略コンサルタントですが最近は働き方改革の取り組みが進んでいます。具体的な働き方改善の取り組みはこちらです。
- コアタイムなしのフレックス制度の導入
- プロジェクト終了後に一定期間の休暇の取得
- 18時以降のミーティング禁止
- 短日、短時間勤務制度の導入
- 休日の上司から部下への業務連絡禁止
- 週単位で基準残業時間を越えると上司に即アラート
戦略コンサルタントの給与は？
高収入なイメージがある戦略コンサルタントの給与についてみていきましょう。
| 戦略コンサルタント | 日本全体 | |
| 平均年収 | 742万円 | 461万円 |
参考：国税庁 平均給与
多忙な戦略コンサルタントですが、上の表からもわかる通り、日本の平均年収を大きく上回り、仕事の大変さに値する見返りは充分あります。戦略コンサルタントとして経験を積むと、年収1000万円以上もごろごろいる業界であり、大きな夢がある世界です。
戦略コンサルタントの1日の流れ・やりがい・苦労とは？
プロジェクトによって多忙を極める戦略コンサルタント。一体どのような1日を過ごしているのでしょうか。戦略コンサルタントの1日の流れを解説しながら、「やりがい」「苦労」についてご紹介します。
戦略コンサルタントの1日の流れ
メガバンクから戦略コンサルティングファームに転職し、3年目を迎えるTさんの1日をご紹介します。
| 時間 | 仕事内容 | 補足 |
| 9:30 | 出社・メールチェック | メールチェックし、急ぎの対応がないか確認します |
| 10:00 | プレゼン準備 | 10日後のプレゼンに向けて準備。足りない情報を収集するためにリサーチ会社に依頼したり、打ち合わせの日程調整などを行います |
| 12:30 | ランチ | |
| 13:30 | インタビュー | クライアントの現場社員にインタビュー。インタビューは現状の把握や問題点の洗い出しに欠かせません |
| 15:15 | インタビュー終了 | インタビューの内容をまとめておきます |
| 17:00 | 帰社 | 溜まっているメールを確認し、問い合わせなどに対応します |
| 18:00 | プロジェクトチームミーティング | 先ほどのインタビュー内容を報告したり、進捗の確認や新たな課題に対する議論を行います |
| 20:00 | 今日の成果を整理 | デスクに戻り、今日の仕事を整理します。他のチームメンバーからの資料に目を通したり残務をこなします |
| 21:00 | 退社 | 予定した仕事が終われば退社します |
戦略コンサルタントのやりがいは成長できる環境と達成感
戦略コンサルタントのやりがいは、「成長できる環境」と「大きな達成感」。なぜなら、戦略コンサルタントは大きなプロジェクトを成功に導くために、「企業のトップに立つ経営者」「スペシャリスト」に囲まれながら、日々奮闘しているからです。
例えば、海外進出など企業の運命を左右するプロジェクトに関わるときは、企業のトップや、法律など様々な分野のスペシャリストたちと意見交換をし、戦略を立てていきます。
企業にとっての挑戦は、戦略コンサルタントにとっても大きなチャレンジ。そのチャレンジを成功させた時は大きな感動と達成感に包まれます。したがって、常にチャレンジできる環境で自分自身が成長できることと、プロジェクトを成し遂げた時の大きな達成感は、戦略コンサルタントのいちばんの魅力です。
戦略コンサルタントの苦労は企業の経営を左右することのプレッシャー
戦略コンサルタントの大変なことは、自分の提案がクライアントの経営を左右する責任が伴うことです。やりがいと重なる部分ですが、戦略コンサルタントの提案はクライアントの今後に影響を及ぼします。
プロジェクトの失敗や期待する成果が得られない場合は、企業の経営が傾く可能性も。したがって、戦略コンサルタントには重大な責任がのしかかります。また、コンサルティング費用は一般的に非常に高額です。当然、費用に対する成果を求められるので、失敗できないプレッシャーは戦略コンサルタントの苦労といえます。
未経験から戦略コンサルタントになる方法
ここからは未経験から戦略コンサルタントになるために「向いている人の特徴」「必要なスキル」「転職テクニック」を解説します。ぜひ転職を検討中の方は参考にしてみてくださいね。
戦略コンサルタントに向いているのは『体力・集中力・サービス精神』がある人
戦略コンサルタントに向いている人には次のような特徴があります。
- 体力に自信がある
- 集中力がある
- サービス精神が豊富
それぞれ詳しく解説します。
体力に自信がある
1つ目は体力に自信がある人です。戦略コンサルタントは激務になりがち。特に、転職して1、2年はデータ分析やクライアント先の社員へのインタビューなど戦略コンサルタントに必要な能力を身につけるために、覚えることがたくさんあります。
慣れない仕事をしながら、勉強もするとなるとどうしても長時間労働が続きます。長時間労働に耐えるためには、肉体的なタフさも必要です。したがって、体力がある人が戦略コンサルタントに向いています。
集中力がある
2つ目は集中力です。戦略コンサルタントは「経営課題の把握」「問題点の整理」「仮説立て」 を行って、どのような戦略を立てるべきか考えるなど、マルチに思考を巡らせなければなりません。
つまり、常に頭をフル回転させる集中力が必要です。仕事に没頭できる、興味のあることに時間を忘れて取り組めるような集中力がある方は戦略コンサルタントに適性があります。
サービス精神が豊富
意外と忘れがちなのがサービス精神です。そもそもコンサルティング業は企業の経営者に対するサービス業。とてもシンプルにいえば、コミュニケーションを取りながら、相手の不安や悩みを解消するサポートが仕事です。
ですから「人の役に立ちたい」「喜んでほしい」というサービス精神が根底になければ戦略コンサルタントはできません。
誰かのために頑張ること、喜んでもらうことにやりがいを感じるマインドを持っているのが、戦略コンサルタントになるための条件の1つです。
戦略コンサルタントに必要なスキル
戦略コンサルタントには、必須の資格はありませんが、転職活動で見られるスキルはこちらです
- 論理的思考力
- コミュニケーション力
それぞれ簡単に説明します。
論理的思考力
戦略コンサルタントでは、論理的思考力が重要視されます。論理的思考力とは、物事を筋道を立てて考える力のことです。
転職の選考においては「なぜ戦略コンサルタントになりたいのかなるか」「どうしてこの会社に入りたいのか」などの「なぜ」「どうして」をわかりやすく説明できると論理的思考力があると判断されます。面接や志望動機などで常に意識しましょう。
コミュニケーション力
クライアントとのやりとりが頻繁な戦略コンサルタントにとって、コミュニケーション力はやはり必須。
円滑なコミュニケーションによって情報収集がやりやすくなるほか、クライアントの信頼も得やすくなります。
話し方や聞き方の姿勢や、前職でのコミュニケーションによって業務がうまくいった経験などをアピールすると良いでしょう。
戦略コンサルタントに転職するためのテクニック
戦略コンサルタントに転職するには、転職エージェントを利用するのが1番の近道。なぜなら、戦略コンサルタントへの転職は難易度が高く、相当な対策が必要となり、プロの手を借りた方が良いからです。
選考プロセスについて簡単に説明すると、中途採用の選考では、筆記試験と複数回の面接が一般的。特に、面接ではケース面接という特定の課題を出され解決方法を回答する面接があります。
例えば、「都心の満員電車の現状と改善する方法は何か？」「年中無休で席数20席のラーメン屋の売上を20％上げる方法は？」のような課題を出され、一定時間を与えられた後に回答しなければいけません。
ケース面接は非常に難しく、自分の回答が正しいのか判断しにくい面があります。そこで、転職エージェントの面接対策のサポートを受ければ、回答に対するフィードバックやアドバイスを受けることができ、模擬面接を通して練習することで自信をつけられます。
コンサルティング業界専門のアドバイザーや戦略コンサルティングファームへの転職実績を持つ転職エージェントを選び活用してみましょう。
まとめ
当記事では、戦略コンサルタントについて、「仕事内容」「やりがい」「未経験からなる方法」などについてご紹介しました。
重大な責任がある仕事内容と引き換えに、大きなやりがいや収入が見込める戦略コンサルタントは非常に魅力的な仕事です。未経験からの転職は難易度は高いものの、しっかりとした対策をとれば十分可能です。興味のある方は、当記事を参考にぜひ検討してはいかがでしょうか。
