訪問介護員(ホームヘルパー)とは?仕事内容・やりがい・未経験から目指す方法を徹底解説

訪問介護員(ホームヘルパー)とは?仕事内容・やりがい・未経験から目指す方法を徹底解説

自宅で生活する高齢者などをサポートする訪問介護員(ホームヘルパー)。介護に興味がある方や、夜勤が難しい方に人気の職種です。しかし、「介護はきついって本当?」「どの介護の資格が必要なの?」など、訪問介護員(ホームヘルパー)に関して疑問を感じていませんか?

そこで今回は、

  • 訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容・働き方・給与は?
  • 訪問介護員(ホームヘルパー)のやりがい・苦労・向いている人の特徴とは?
  • 未経験から訪問介護員(ホームヘルパー)を目指す方法

についてご紹介します。

訪問介護員(ホームヘルパー)に興味がある、転職したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

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訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容・働き方・給与は?

訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容・働き方・給与は?

そもそも訪問介護員(ホームヘルパー)がどのような仕事で、どんな働き方をしているのかご存知ですか?はじめに、訪問介護員(ホームヘルパー)の「仕事内容」「働き方」「給与」についてご紹介します。

訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容

訪問介護員とは、自宅で暮らす高齢者など介護が必要な方の日常生活のサポートを行う仕事です。決められた時間に利用者の自宅に訪問して、食事の介助や部屋の掃除などの介護サービスを提供します。

具体的な、訪問介護員の仕事は大きく分けて「身体介助」「生活援助」「通院介助」の3つ。それぞれの簡単な説明は以下になります。

身体介助排泄、食事、入浴などの直接体に触れる介助
生活援助掃除、洗濯、買い物など日常生活のサポート
通院介助病院の通院に付き添い、移動や手続きをサポート

その他、利用者の話し相手になったり、家族の相談に乗るなど精神的なケアも行います。自宅で介護をしていると、利用者や家族は心細くなることもあるが、訪問介護員は、そのような利用者や家族にとって心の拠り所になる存在です。

訪問介護員(ホームヘルパー)の働き方!残業や休日は?

続いて訪問介護員(ホームヘルパー) の勤務形態・休日・残業など、働き方についてご紹介します。

勤務形態

訪問介護員の勤務時間は9時から18時前後の1日8時間が一般的です。24時間体制で訪問を行う事業所もありますが、基本的に夜勤はありません。介護職には珍しく夜勤がないため、子育て中の女性などに人気があります。

休日

休日は、シフト制で年間休日は105日から110日の事業所が多いです。また、「介護職はお盆や年末年始も休めない」というイメージをお持ちではありませんか?家族やお子様がいる方は年末年始などに休めるかどうかは大事なポイントでしょう。

訪問看護の場合、お盆や年末年始関係なく訪問介護を行う事業所もあれば、年末年始は原則お休みにする事業所もあります。事業所によってまちまちなので、転職先を選ぶときは、営業日や休日を事前に確認しましょう。

残業

公益財団法人 介護労働安定センターの調査によると訪問介護員の1週間の残業時間は以下の通りです。

残業なし68.6%
5時間未満13.8%
5〜10時間未満10.0%
10時間以上4.2%

参考:介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書

介護職は労働時間が長いと思われがちですが、残業なしと回答した方がなんと68.6%!実は、残業が少ない仕事です。ただし、人手不足などで1日の訪問件数が多い場合は、事務作業が終わらずに残業になることもあります。

訪問介護員(ホームヘルパー)の給与・年収は?∫

訪問介護員と他の介護施設職員の給与と比較した表は以下になります。

令和2年平成31年
訪問介護月給30.7万円月給28.8万円
特別養護老人ホーム月給35.0万円月給33.2万円
有料老人ホーム月給32.2万円月給30.8万円

厚生労働省の調査では、訪問介護職員の平均月給は30.7万円。年収にすると370万円から400万円ほどと推測されます。また、介護職は国をあげて、待遇改善が行われており、平成31年と令和2年では月約2万円給与が上昇!月2万円給与が上がれば、外食や高級スイーツなどちょっぴり贅沢もできちゃいます。

参考:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果 – 厚生労働省

訪問介護員(ホームヘルパー)のやりがい・苦労・向いている人の特徴とは?

訪問介護員(ホームヘルパー)のやりがい・苦労・向いている人の特徴とは?

常に移動と訪問を繰り返すイメージの訪問介護員(ホームヘルパー)。一体どんなやりがいや苦労があるのでしょうか?ここからは、訪問介護員(ホームヘルパー)の「やりがい」「苦労」「向いている人の特徴」についてご紹介します。

訪問介護員(ホームヘルパー)のやりがい

訪問介護員の方は一体どのようなやりがいを感じているのでしょうか?そこで、訪問介護と介護施設のどちらも経験したAさんが感じている訪問介護のやりがいをご紹介します。

訪問介護は、介護職の中でも最もやりがいがあるのではないかと、私は思っています。まず、利用者の生活に入り込んで、一緒に生活を良くできるのがおもしろい。
例えば、利用者の状態が悪くなって、「ポータブルトイレが必要だな」「手すりもいるな」と感じたら、カンファレンスを開いてケアマネジャーや福祉用具の担当者と相談し、その方の生活を組み立てていきます。その結果、利用者が生活しやすくなり喜んでいる姿を見ると「やって良かった」と感じる瞬間です。
また、利用者の具合が悪くなって入院しても、退院してから「またお願いします」と言われることが多く、自分の介護が求められているのだな、と感じてうれしくなります。自宅に伺う訪問介護でなくては味わえない醍醐味です。
施設介護では、その施設のルールに合わせてもらわなければいけない部分もありますが、訪問介護は全て利用者に合わせて介護が可能です。一人一人に合わせたオーダーメイドの介護というすばらしさを日々感じています。

全て利用者に合わせた介護ができるのは、マンツーマンで寄り添う訪問介護の大きな強みですね。「〇〇さんのためにできることは何か」を考えて介護ができる訪問介護員は、一人一人の生活を良くする大きなやりがいと面白さがあるようです。

訪問介護員(ホームヘルパー)の苦労

続いて、訪問介護員はどのような苦労や大変さがあるかみていきましょう。訪問介護員の方に、仕事で大変だなと感じることを聞くと、以下のような声が上がりました。

訪問介現場で草むしりなど業務外の仕事を頼まれてしまい、どうしていいかわからない

急な体調変化など緊急時やイレギュラーな事が起こった時に1人で対応しなければいけない

常に腰痛など体力的にきつい

訪問介護員は、基本的に1人で利用者を訪問します。そのため「無理なお願いを断りにくい」「緊急時に1人で対応するのが不安」など、他の人を頼れない大変さが。介護でありがちな人間関係で悩まなくて済む反面、1人で全てやらないといけない苦労があります。

訪問介護員(ホームヘルパー)に向いている特徴

訪問介護員に向いている特徴は「責任感が強い」「失敗をバネにできる」の2つです。それぞれ詳しくみていきましょう。

責任感が強い

責任感が強いことは、訪問介護員に必要な特徴です。訪問介護は基本的に全て1人で仕事を行います。フォローしてくれる人がいない中、必要な介護サービスを責任もってやり遂げる気持ちが訪問介護員には必要不可欠。

また、「利用者が生活しやすくなるにはどうしたら良いか」「どうすれば喜んでもらえるか」など常に考えなければいけません。自主的に動くことができ、責任感を持って仕事に向き合える方にピッタリです。

失敗をバネにできる人

ミスや失敗をした時、あなたは失敗を引きずるタイプですか?それとも、「次はこうしよう!」と思えるタイプですか?訪問介護員は後者の失敗をバネにできる方に向いている仕事です。

介護職の方は、先に介護の資格を取り、転職する方がほとんど。しかし、実際の現場に行くと、習った通りにはいかないことが多いです。一人一人性格も体の状態も違いますし、慣れないうちはミスや失敗をして当たりまえ。

うまくいかない事があっても、その経験をバネに改善できるか、同じミスをしないかが重要です。したがって、ミスや失敗をしてもクヨクヨせずに、「次はこうしよう」と前向きに捉えることができる方に向いています。

未経験から訪問介護員(ホームヘルパー)を目指す方法

未経験から訪問介護員(ホームヘルパー)を目指す方法

ここからは未経験から訪問介護員(ホームヘルパー) を目指すために「必要な資格・役立つスキル」「自己PRポイント」「面接でよく質問される内容」を解説します。ぜひ転職を検討中の方は参考にしてみてくださいね。

訪問介護員(ホームヘルパー)に必要な資格・役立つスキル

訪問介護員になるには、以下の資格が必要です。

介護職員初任者研修介護の入門資格、介護に関する基本的な知識と技術を習得する最短1ヶ月で取得が可能
介護福祉士実務者研修介護の現場を経験するだけでは得られない知識と技術を学べる。初任者研修より高いレベルの研修となっています。取得期間は6か月
介護福祉士介護職唯一の国家資格。専門的な介護の知識と技術の証明となる。取得には、実務者研修と5年以上の実務経験が必須

介護にはたくさんの資格がありますが、未経験から転職するときは、まずは介護職員初任者研修を取りましょう。介護職員初任者研修は、きちんと研修を受ければほぼ100%取得できます。

また、訪問介護などの介護職は持っている資格に応じて手当がつくことが多いです。訪問介護員に転職後も、「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」と上位資格を取得すると給与アップが可能!働きながら上位資格を取得する方もたくさんいますので、どんどんスキルアップを目指しましょう。

訪問介護員(ホームヘルパー)になるための自己PRポイント

訪問介護員になるために志望動機や自己PRでアピールしたいポイントはこちらです。

  • 責任感
  • マンツーマンの介護がしたい気持ち

介護職は、訪問介護やデイサービス、老人ホームなど様々な種類の施設があります。「なぜ訪問介護員になりたいのか」を伝えるためには、マンツーマンで介護できる訪問介護の魅力と責任感などの自分の強みがマッチすることをアピールしましょう。

訪問介護員(ホームヘルパー)の面接でよく質問される内容

訪問介護員の面接では、志望動機などどの職種でも聞かれることの他に、訪問介護ならではの質問をされることがあります。面接では緊張して普段通りに話せないこともあるので、質問に対する受け答えを練習しておきましょう。

最後に、訪問介護員の面接でよく聞かれる質問をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

  • これまでに高齢者の方と関わった経験はありますか?
  • 気難しい利用者をケアしなければならない場合、どのように対処しますか?
  • チームワークとはどのようなものですか?

回答のコツは正直に話すことです。自分を大きく見せようと思ってもいないことを話すと、面接官に「嘘くさいな」と伝わってしまいます。

また、気難しい利用者の対処など具体的な質問では、「周りと相談できるか」や「イライラせず冷静に対応できるか」など実際に働いた時にどのような行動ができるかを見られます。状況をリアルに想像して、自分だったらどうするかを具体的に答えられるようにしましょう。

まとめ

当記事では、訪問介護員(ホームヘルパー)の「仕事内容」「やりがい」「未経験からなる方法」などについて解説しました。訪問介護員は、利用者に寄り添って介護ができるとてもやりがいのあるお仕事です。

転職するには、介護の資格が必要ですが、介護職員初任者研修は、未経験でも取りやすい資格。訪問介護員に興味がある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

訪問介護員(ホームヘルパー)とは?仕事内容・やりがい・未経験から目指す方法を徹底解説

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