夜間のトラブル対応で激務なイメージがあるセキュリティエンジニア。社内で縁の下の力持ちとして働いているのに、誰からも感謝されないという不満も聞きます。
しかし、「トラブル対応は大変?」「土日は休める?」など、セキュリティエンジニアに関して疑問を感じていませんか?
そこで今回は、
- セキュリティエンジニアの仕事内容・働き方・給与は?
- セキュリティエンジニアの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
- 未経験からセキュリティエンジニアになる方法
についてご紹介します。
セキュリティエンジニアに興味がある、転職したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
セキュリティエンジニアの仕事内容・働き方・給料は?
そもそもセキュリティエンジニアがどのような仕事で、どんな働き方をしているのかご存知ですか?はじめに、セキュリティエンジニアの「仕事内容」「働き方」「給料」についてご紹介します。
セキュリティエンジニアの仕事内容
セキュリティエンジニアとは、その名の通りセキュリティ分野に特化したエンジニアのことです。サイバー攻撃を未然に防ぐための調査や対策を行ったり、セキュリティに配慮したシステム設計・構築、運用を行います。
また、セキュリティエンジニアはサイバー攻撃の原因究明を行うために、侵入経路となる「ネットワーク機器」。そして侵入対象のシステムを調査するため、システムを構築する「プログラミング言語」にも詳しいことが求められます。
セキュリティエンジニアの働き方!休日や残業は?
セキュリティエンジニアは24時間365日、トラブルが発生するリスクに備えなければいけません。そのため、シフト制で常に誰かが監視する体制をとることが多く、時には土日も勤務することがあります。
ただし、勤務時間が不規則になってしまうデメリットはあるものの、残業は少ないため、プライベートの時間もしっかり確保することができます。セキュリティエンジニアは、メリハリをつけた働き方をしたい方にはぴったりの仕事です。
セキュリティエンジニアの給料・年収は?
セキュリティエンジニアの平均年収は593万円と、他の職種と比較して高い水準です。月給換算すると49万円、初任給は23万円が相場。派遣社員では時給2,600円となっています。
また、正社員のボリュームゾーンは、平均年収より低い467~552万円です。これは、一部の高いスキルのセキュリティエンジニアが高給で雇われていることが影響していると考えられます。
参考:セキュリティエンジニアの仕事の平均年収は593万円/平均時給は2,600円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス (xn--pckua2a7gp15o89zb.com)
セキュリティエンジニアの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
納期前には寝ずに働くことも多いセキュリティエンジニア。一体どのような1日を過ごしているのでしょうか?今回はセキュリティエンジニアの1日の流れを解説しながら、「やりがい」「苦労」についてご紹介します。
セキュリティエンジニアの1日の流れ
あるセキュリティエンジニアについて、1日の流れを見てみましょう。
8:30 | 出勤(メールチェック、タスクチェック) |
9:00 | 前日までの監視アラートをチェック |
10:00 | 朝会 |
10:30 | チームメンバーと打合せ、相談窓口対応、監視ルール研究 |
17:15 | 昼間の監視アラートをチェック |
17:30 | 退勤 |
会社に出勤すると、まずはメールと本日のタスクを確認。メールとタスクのチェックが終わると、前日までの監視アラートを確認します。
監視アラートとは、社内の各種システムで何かエラーや警告が発生していないかチェックする仕組みです。この日はアラートの出ているシステムがあったので、管轄する部署に連絡して必要な対応を行ってもらいます。
10時に朝会に参加した後、チームメンバーとの打合せや、社内からの相談窓口対応を実施。時間が空いたタイミングで監視ルールを改善できないか、最新の技術を勉強します。夕方には当日分の監視アラートに引っかかったシステムがないかチェックし、特に問題がなかったので退勤です。
セキュリティエンジニアのやりがいは「システムの脆弱性を見抜く喜び」
セキュリティエンジニアのやりがいは、システムの脆弱性を見抜く喜びを感じられることです。セキュリティエンジニアは、システムへの侵入経路を探ることにロールプレイングゲームのような楽しみを見つけられます。
例えば、脆弱性の研究の一環で、実際にハッキングされたケースをシミュレーションすることも。そんな時、「システムのログを読むのが楽しい」「どんな攻撃をされるのか予想するのが楽しい」と思える場合は、セキュリティエンジニアの素質があります。
セキュリティエンジニアは、システムの脆弱性を見つけて楽しめる人にとってやりがいを感じられる仕事です。
セキュリティエンジニアの苦労は「トラブル発生時の責任が重大」
セキュリティエンジニアの苦労は、トラブル発生時の責任が重大なことです。
サイバー攻撃を受けてしまうと、あらゆる社内システムが動かなくなり社員の業務がストップするなど、社内が大混乱に陥ってしまいます。実際にトラブルが発生すると、経営層からは素早い対応と状況報告を求められ、社員からは問合せとクレームが絶えず寄せられる事態に。
原因調査と並行して対応しなければいけないことがたくさんあり、解決までに時間がかかってしまうことも多いです。また、原因調査自体も難易度が高いことが多く、セキュリティエンジニアは「早く解決しなければ」と責任感に押しつぶされそうになってしまいます。
セキュリティエンジニアは、緊急時には強いプレッシャーのもとで迅速に対応しなければならず、日頃から最新技術の勉強が必要となる苦労の多い仕事です。
未経験からセキュリティエンジニアになるための方法
ここからは未経験からセキュリティエンジニアになるために「向いている人の特徴」「転職するための心構え」「転職テクニック」を解説します。ぜひ転職を検討中の方は参考にしてみてくださいね。
セキュリティエンジニアに向いているのは「責任感の強い」人!
セキュリティエンジニアに向いているのは、責任感の強い人。
セキュリティ事故は夜間にも発生するため、誰にも相談できずに自分ひとりで対応しなければならないケースもあります。セキュリティエンジニアは、そんな時でも仕事を投げ出さず、最後まで調査や対応をやり切ることが求められる仕事です。
会社のセキュリティ事故には、一歩間違えば、会社の存続が危ぶまれる事態にまで発展するケースも。一刻も早く原因究明し、問題を解決しなければならず、強いプレッシャーに押しつぶされそうになります。
セキュリティエンジニアは、責任感が強くて「プレッシャーに負けずに仕事を全うできる人」「ひとりでやり切る力がある人」に向いている仕事です。
セキュリティエンジニアになるために必要な資格・スキル
セキュリティエンジニアは、ネットワークの知識を持っていることが大切です。
システムの脆弱性はネットワークを侵入経路として攻撃されることが多く、トラブルの原因究明時には「どういう仕組みでネットワークが構成されているか」を理解していなければなりません。
初めて勉強に取り組む時には「なぜPCにLANケーブルを差すと通信できるようになるのか」「PCでWebサイトを閲覧する時にどのような通信をしているのか」から考えてみましょう。身近な通信の仕組みを掘り下げて考えてみることで、ネットワークへの興味が湧き、どんどん勉強を進められます。
セキュリティエンジニアになるための第一歩として、まずは身近なネットワークの仕組みについて勉強してみるのがおすすめです。
セキュリティエンジニアに転職するためのテクニック
セキュリティエンジニアに転職するためには、前提としてネットワークの知識を始めとする情報セキュリティ全般への関心が必要です。セキュリティエンジニアはあらゆるIT技術者の中でも、特にIT技術全般に詳しいことが求められるため「日頃からIT知識を勉強するのが好き」という人にしか務まりません。
そのため、文系出身でシステムにはあまり詳しくないという方にとって、未経験から勉強を進めて転職に至るのは厳しい仕事です。
セキュリティエンジニアの志望動機を書く時には「ネットワークに関して興味があること」「セキュリティ関連の知識を持っていること」がアピールできれば、採用担当からも良い人材だと思ってもらえます。
まとめ
今回はセキュリティエンジニアの仕事内容から転職方法まで解説してきました。セキュリティエンジニアは、幅広いIT知識を使ってサイバー攻撃から社内システムを守る重要な職業です。
ネットワークに関心がある方や、セキュリティの脆弱性を見つけるのが好きという方は、ぜひ一度セキュリティエンジニアに挑戦してみてはいかがでしょうか。良い転職活動になることをお祈りしております!