最新のWebサイトを作っていて、センスの良さを求められるイメージがあるフロントエンドエンジニア。未経験からでもチャレンジしやすいという噂もあります。
しかし、「フロントエンドって何?」「Webデザイナーとは違うの?」など、フロントエンドエンジニアに関して疑問を感じていませんか?
そこで今回は、
- フロントエンドエンジニアの仕事内容・働き方・給与は?
- フロントエンドエンジニアの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
- 未経験からフロントエンドエンジニアになる方法
についてご紹介します。
フロントエンドエンジニアに興味がある、転職したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
フロントエンドエンジニアの仕事内容・働き方・給料は?
そもそもフロントエンドエンジニアがどのような仕事で、どんな働き方をしているのかご存知ですか?はじめに、フロントエンドエンジニアの「仕事内容」「働き方」「給料」についてご紹介します。
フロントエンドエンジニアの仕事内容
フロントエンドエンジニアの仕事は、WebサイトやWebアプリケーションのうち、ユーザーが直接目にする部分を作ることです。HTMLを使ったコーディング、JavaScriptを使ったプログラムの構築などに携わり、Webデザイナーが作ったデザイン通りに正しくWebサイトを表示させることを目指します。
Webサイトのうち、フロントエンドエンジニアが作るのは、ユーザーの目から見えるWebブラウザの部分。逆に、データベースやサーバーなど、ユーザーの目からは見えない部分を作るのはサーバーサイドエンジニアの仕事です。
フロントエンドエンジニアの働き方!休日や残業は?
フロントエンドエンジニアの残業時間は平均18時間と、エンジニアの中では平均的な水準ですが、一緒に組んで働くことの多いサーバーサイドエンジニアと比べるとやや多めです。
特に残業が発生することが多いのは、大きなプロジェクトで働くケース。チームメンバーの作業待ちで待機時間が発生することもあるため、あとから残業でカバーするケースがあります。
一方で、フロントエンドエンジニアは求人が多いため、スキルがあればリモートワーク可能な企業を選んだり、時間に縛られずにフリーランスで働くこともできるのが魅力のひとつ。
フロントエンドエンジニアは、時に残業が多いプロジェクトに入る苦労もありますが、スキルがあれば場所や時間に囚われず自由に働ける仕事です。
参考:パーソル総合研究所、ITエンジニアの就業意識に関する調査結果を発表 ITエンジニアのキャリア不安1位は自分の技術やスキルの陳腐化で46.5%|パーソルHDのプレスリリース (prtimes.jp)
フロントエンドエンジニアの給料・年収は?
フロントエンドエンジニアの平均年収は538万円と、一緒に組んで仕事をするサーバーサイドエンジニアと比較するとやや高い水準。
そしてプロジェクトでリーダー経験やマネジメント経験した後に、フロントエンドエンジニアとしての技術力も磨いていけば年収アップも見込めます。求人数は限られますが、年収1000万円を目指すことも不可能ではありません。
フロントエンドエンジニアの技術力としては、HTML・CSS・JavaScriptの開発、Webアプリケーションの開発経験を積むことで、Web関連技術の深い知識や技術を身に着けるのが大切です。
参考:パーソル総合研究所、ITエンジニアの就業意識に関する調査結果を発表 ITエンジニアのキャリア不安1位は自分の技術やスキルの陳腐化で46.5%|パーソルHDのプレスリリース (prtimes.jp)
フロントエンドエンジニアの1日の流れ・やりがい・苦労とは?
プロジェクトの規模が大きい時には残業も多くなるフロントエンドエンジニア。一体どのような1日を過ごしているのでしょうか?今回はフロントエンドエンジニアの1日の流れを解説しながら、「やりがい」「苦労」についてご紹介します。
フロントエンドエンジニアの1日の流れ
あるフロントエンドエンジニアについて、1日の流れを見てみましょう。
9:00 | 出社 |
11:00 | 定期的な保守作業、更新作業 |
12:00 | ランチ |
14:00 | 企業案件のコーティング |
16:00 | デザイナーとの打ち合わせ |
18:00 | 退社 |
朝に出社すると、最初に1日のタスクを確認します。準備ができたら、自社サイトや担当クライアントのサイトについて、保守作業や更新作業を開始。
お昼休憩を挟み、企業案件のコーディングを行います。ホームページの制作を進めて、16時にはデザイナーとの打ち合わせに参加。ホームページ細部のデザインを詰めていきます。夕方になったら次の日のタスクを整理して、定時になったら退社です。
フロントエンドエンジニアのやりがいは「自分で作ったシステムをエンドユーザーに使ってもらえること」
フロントエンドエンジニアのやりがいは、自分で作ったシステムをエンドユーザーに使ってもらえている実感を持てることです。
フロントエンドエンジニアは、ユーザーが直接触れるWebサイトを制作するので、自分で作るシステムを実際に使ってもらえます。ユーザーからの反応も確認しやすいので、自分の制作したものが社会の役に立っていると実感できる仕事です。
例えば、ある企業でのネット販売を行うECサイトのリニューアル事例を見てみましょう。フロントエンドエンジニアはクライアントから要望を聞き出し、ECサイトを改修します。
サイトのリニューアルオープン後、商品の注文数が増加すると自分の作ったサイトが多くの人に使われていると実感でき、「作ってよかった」とやりがいを感じられるものです。
フロントエンドエンジニアは、自分で作ったシステムをユーザーに使ってもらえることで、社会に貢献できていると実感できます。
フロントエンドエンジニアの苦労は「勉強すべき技術が多いこと」
フロントエンドエンジニアの苦労は、勉強すべき技術が多いことにあります。
クライアントからの要望は簡単なものから難しいものまで幅広く、難しい要望に応えるためには深い知識や高いスキルが必要です。
例えば、クライアントから「いろいろな条件に応じてWebページを切り替えたい」という要望があったケースを考えてみましょう。自分の技術だけではうまく実現できず、同僚や先輩の力を借りて何とかサイトを構築するケースも少なくありません。
そんな時、フロントエンドエンジニアは自分の力不足を実感し、「自分の知らない技術をもっと学んでいかなければ」と勉強意欲が掻き立てられます。フロントエンドエンジニアは、日々幅広く勉強し続けなければクライアントの要望に応えられない苦労のある仕事です。
未経験からフロントエンドエンジニアになるための方法
ここからは未経験からフロントエンドエンジニアになるために「向いている人の特徴」「転職するための心構え」「転職テクニック」を解説します。ぜひ転職を検討中の方は参考にしてみてくださいね。
フロントエンドエンジニアに向いているのは「試行錯誤するのが好きな」人!
フロントエンドエンジニアに向いているのは、試行錯誤するのが好きな人です。
フロントエンドエンジニアの仕事のひとつにコーディング作業がありますが、コーディングをしても思ったようにサイトが表示されず、何度も書き直しを繰り返すのはよくあること。
ひとつのWebページを制作するために、コーディングを行いテストしますが、一度で思った通りに出来上がることはそうそうありません。どこがうまくいかなかったか確認してコーディングを修正後、再度テストを行うと、今度は微調整のためにさらにコーディングを修正。
クライアントの要望に応えるためには、1ページごとにコーディングとテストを繰り返す必要があります。フロントエンドエンジニアに向いているのは、クライアントの要望に応えるために試行錯誤するのが苦にならない人です。
フロントエンドエンジニアになるために必要な資格・スキル
フロントエンドエンジニアには、何より実務経験が重要です。そのため、実務経験がなく未経験からフロントエンドエンジニアを目指す場合は、ポテンシャルをアピールできるよう資格の取得を目指すのがおすすめ。
具体的には、
- Webクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定資格
- 基本情報技術者
の3つの資格が挙げられます。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力試験は、Webサイト制作のデザインやWebページのコーディングスキルを証明できる資格です。「スタンダード」「エキスパート」と難易度が分かれているので、まずはスタンダードの取得を目指しましょう。
HTML5プロフェッショナル認定資格
HTML5プロフェッショナル認定資格は、HTML5、CSS3、JavaScriptなど最新のマークアップに関するスキルや知識を持っていると証明できる資格です。「レベル1」「レベル2」があるため、まずはレベル1に挑戦してみましょう。
基本情報技術者
基本情報技術者試験は、IT企業に入る新入社員の多くが取得する資格で、IT技術者としての基礎知識を身に着けたことをアピールできます。フロントエンドエンジニアを含むすべてのIT技術者が理解しておくべき知識を身に着けられるため、ぜひ挑戦してみましょう。
フロントエンドエンジニアに転職するためのテクニック
未経験からフロントエンドエンジニアを目指す場合は、必要なスキルを持っているとアピールするのが重要です。
本来は実務経験をアピールしたいところですが、未経験の場合は知識や意欲があることをアピールできます。取得した資格や勉強中の資格について、「どうして勉強したいと思ったのか」「どんな点に興味があるのか」を深堀して整理しておきましょう。
例えば「実際にユーザーに使ってもらえるサイトを制作できる点に魅力を感じる」という動機で「Webクリエイター能力認定試験」の勉強をしている志望者がいた場合。採用担当から「実務経験はないものの、ポテンシャルはある」と高評価を得られる可能性があります。
フロントエンドエンジニアは取得した知識や勉強中の知識について、ポテンシャルがあるとアピールするのがおすすめです。
まとめ
今回はフロントエンドエンジニアの仕事内容から転職方法まで詳しく解説してきました。フロントエンドエンジニアは、常に新しい技術を勉強し続けなければいけない苦労もありますが、ユーザーの実際に使ってもらえるWebサイトを制作できる、やりがいのある仕事です。
クライアントのためなら試行錯誤するのもつらくないという方は、ぜひ一度フロントエンドエンジニアにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。良い転職活動になることをお祈りしております!