「仕事が辛いから辞めたい」「私って看護師に向いていない」と悩んでいませんか?職場の人間関係や多すぎる業務、人の命を預かるプレッシャーなどさまざまな理由で「辞めたい」と考える看護師の方はたくさんいます。
しかし、看護師としてのキャリアを考えると、1つの職場で長く経験を積んだほうが良いのか、新しい環境にチャレンジすべきなのか迷うこともあるでしょう。
また、看護師の求人が豊富にあるため「どのように選べば良いか分からない」という声もよく聞きます。
そこで、仕事を辞めたいと悩む看護師の方に向けて、『辞めるべきかの判断基準』や『辞めると決めたときにとる行動』についてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
看護師が仕事を辞めたい理由トップ3
まずは、どのような理由で仕事を辞めたいと思うのか見ていきましょう。看護師の仕事は大きなやりがいがある反面、責任やプレッシャーも大きい職業。
そのため看護師ならではの悩みもあるでしょう。ここでは、看護師の仕事を辞めたいよくある3つの理由についてご紹介します。きっと同じ悩みを持つ人が他にもいるとわかりますよ!
看護師の世界はオンナの園!職場の人間関係が辛い
看護師の方が仕事を辞めたい理由でよくあるのは『人間関係』です。どのような仕事でも人間関係の悩みは付き物ですが、看護師の場合、『女性の割合が多い』『命を預かる緊迫した環境』などの理由で、さらに人間関係を複雑にします。
具体的には
- いない人の悪口ばかり言う先輩がいる
- 常に先輩や上司の機嫌を伺いながら仕事するのに疲れた
- ネチネチとミスをつついてきて何時間も怒られる
など、人間関係に悩みを持ち辞めたいと感じる方が多いです。
私生活を犠牲にするほどのハードワーク
ハードワークが原因で辞めたいと感じている方も多いです。三交代制で、勤務時間が不規則な上に残業が多い職場もあります。
また、夜勤の配分が多いと身体のリズムも崩れ体調不良も起こしやすいでしょう。「休みの日は寝ているだけで終わる」なんて生活をしている方は珍しくありません。
勤務時間も業務量が多く大変なのに、勤務外では委員会や勉強会などで私生活も犠牲に。このように忙しすぎることは看護師を辞めたくなる理由の1つです。
責任の重さに耐えられない
看護師は人の命を預かる仕事。それゆえに責任の重さに耐えられないと退職を考える方もいます。
経験を積むと慣れてくる部分もありますが、リーダーや役職がつくと責任の種類が変わってくるだけ。いつでも看護師はプレッシャーを感じています。
特に夜勤では、日勤の受け持ち人数の倍ほどを受け持つため、単純に責任も倍になったような感覚になる方もいます。このように、プレッシャーによるストレスに耐えられないことが、看護師を辞めたいよくある理由です。
看護師が仕事を辞めたいと悩んだ時の判断基準
「仕事辞めたい」と思っているときは嫌な気持ちばかりが大きくなりがち。一旦冷静になって、考えるようにしましょう。なぜなら、辞めたい理由によっては、勢いで辞めてしまうと後悔する可能性があるからです。
実は、看護師が仕事を辞めるべきかの判断基準は「自分で改善できるかどうか」の1つだけ!
そこで、判断しやすいよう『辞めた方が良いケース』と『辞めない方が良いケース』をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
看護師が仕事を辞めた方が良いケース
看護師が仕事を辞めた方が良いケースはこちらです。
- うつや体調不良など心身に支障をきたしている
- いじめやパワハラ、セクハラを受けている
- 労働条件、待遇が明らかに悪い
これらに当てはまる場合は転職を検討して良いでしょう。辞めた方が良い場合に共通しているのは「自分の力ではどうすることもできない」ことです。
例えば、いじめやパワハラは、本人の落ち度がないことが多く、自分の努力で解決することは難しいでしょう。同様に、労働条件や待遇の改善は、訴えかけたところで受け流されることが多いです。
そのような環境で働き続け心身の健康を損なうよりも、転職し新しい環境に身を置いた方が良い選択となることもあります。
看護師の仕事を辞めない方が良いケース
一方、以下の項目に当てはまる場合は、仕事を辞めずに解決できる可能性があります。
- 看護師が向いていないと感じている
- 業務についていけないと悩んでいる
- ミスや失敗をした後など突発的に辞めたいと感じている
これらのお悩みは、改善の余地があり、もう少し頑張ることをオススメします。特に、キャリアが浅いうちは早まった決断をしないようにしましょう。
今は仕事がうまくできず「向いていないかも」と思っていても経験の積み重ねと、努力を怠らないことで、できるようになることが増えていきます。
『教わったことをメモし振り返ることを欠かさない』『分からないことは進んで質問する』など行動を意識すると仕事の進め方を改善することが可能です。
看護師の10人中6人が転職している
厚生労働省の調査によると、看護職員の約60%は1回以上転職経験があります。つまり、看護師の10人中6人の方が、キャリアの中で転職をしているということです。
ですから、より良い職場を求めて転職することは珍しいことではありません。
仕事を辞めたいと悩んでいる看護師の方は、看護師の仕事自体を辞めたいのではなく、「今の職場を辞めたい」と思っている方がほとんどだと思います。
そこで次の章では、転職をすると決めたときにとる行動について具体的に解説します。
看護師が仕事を辞めると決めたときに取る行動
ここからは看護師が仕事を辞めると決めたときにとる行動について解説します。退職を勢いで決めてはいけないことと同様に、転職も焦って決めてはいけません。
そこで、ぜひ参考にしてほしい『辞めた後の働き方について考えること』『同業者に相談すること』『転職エージェントを活用すること』についてご紹介します。
辞めた後にどのような働き方をしたいか考えよう
今の仕事を辞めた後にどのように働きたいのか明確にしておきましょう。『看護師としてキャリアアップ、スキルアップがしたい』『日勤だけで働きたい』はたまた『全く別の仕事をしたい』などもあるでしょう。
どのように働きたいか考えることは、転職先を見つけるために重要な希望の条件を明確にすることにつながります。じっくりと考えてみてください。
また、看護師の活躍の場は、病院だけではありません。夜勤の多さや責任の大きさに悩みがある方は、病院以外の職場も選択肢に入れてみることをオススメします。参考までに病院以外の職場を一覧にしておきます。
- 一般のクリニック
- 健診センター(労働衛生機関)
- 保育園
- 児童養護施設
- 治験医療機関
- 訪問看護ステーション
- 介護施設
同業の友人、知人に相談しよう
看護学校の同級生など、あなたの周りには同じ看護師として働く方が多いでしょう。転職を考えているときは、同業の友人、知人に相談することをオススメします。
相談することで、あなたの悩みを解決するヒントが見つかる可能性もありますし、他の職場の雰囲気を知ることもできます。
また、看護業界は人手不足なので、友人、知人から転職先を紹介されるケースも。悩みを1人で抱え込んでいるときは、考え方が偏る傾向があるので、他の同業者の話を聞くことは、退職するにしろ、続けるにしろ非常に参考になります。
看護師専門の転職サイトなどプロの手を借りる
転職活動するときは、看護師専門の転職サイトを活用することをオススメします。看護師専門の転職サイトとは、看護求人や医療求人に特化していて、看護師専任のキャリアアドバイザーがあなたの転職活動を全面的にサポートするサービスです。
うまく活用すれば、自分で転職先を探すよりも、希望の条件に近い求人を見つけられるメリットがあります。また、求人票では分からない内部事情にも詳しいので実際の労働環境や職場の雰囲気などを知ることも可能。
しかし、転職者の中には「転職サイトを使って後悔した」という声もあります。そこで、看護師の方が失敗しない転職サイトの活用のポイントをお伝えします。それは以下の4つ。
- サイトを利用する前に条件を明確にする
- 転職先は自分で情報収集して決める
- 担当者との相性が1番大事
- 焦って転職先を決めない
それぞれ詳しく解説します。
サイトを利用する前に希望条件を明確にする
転職してから後悔することのないように、サイトを利用する前に希望条件を明確にしておきましょう。
例えば『通勤時間』『給料の最低ライン』『残業の有無』『臨床以外の業務の多さ』など明確な希望の条件が決まっていれば、それに沿った職場を紹介してもらえます。
反対に、明確な条件がない場合、労働条件が悪い職場やあなたとミスマッチな職場を紹介されてしまう恐れがあります。
転職先は自分でも情報収集して決める
紹介された転職先は、必ず自分でも情報収集をしてください。
転職は重大な決断ですから、おすすめされた紹介先を鵜呑みにするのではなく、自分でも情報収集をして、最終的には自分で見極めることが、失敗しない転職サイトの活用のコツです。
担当者との相性が1番大事
「転職サイトで失敗した」と感じる方の多くは、担当者がハズレだったといいます。
親身になって転職をサポートしてくれる担当者がほとんどですが、是が非でも転職させようと強引に営業してきたり、あなたの希望とかけ離れた求人を紹介する人もいます。
少しでも担当者に不信感や合わないなと感じたときは、担当者の変更をお願いしましょう。
焦って転職先を決めない
看護師の求人は多いとはいっても、あなたの希望の条件に当てはまる職場が常にあるとは限りません。そのとき早く今の仕事を辞めたい思いから、条件を妥協して決めてしまう方がいます。
するとほとんどの場合、転職してから後悔することに。条件を100%満たす職場はあまりないかもしれませんが、譲れない条件を満たすことができないときは、待つことも失敗しない転職のコツです。
また、いつくかの転職サイトに登録し、幅広く求人を集めるのも良いでしょう。
まとめ
当記事では、仕事を辞めたいと悩む看護師の方に向けて『辞めるべきかの判断基準』と『辞めると決めたときの行動』についてご紹介しました。簡単にまとめると
- 自分の力でどうしようもない時は転職を検討する
- 経験や自分の努力で改善の余地があるときは、退職を考え直すのがオススメ
- 辞めるときは辞めた後にどのような働き方をしたいか考える
- 転職サイトを活用するときは、失敗しないポイントをおさえる
ということです。看護師の方が転職をすることは決して珍しいことではなく、自分のキャリアにとって必要な転職もあります。当記事を参考にじっくり考えてベストな決断をしてください。